マラウイの携帯電話事情2010
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- カテゴリ: 携帯電話
- 作成日:2010年12月20日(月)14:55
マラウイでは人口の15%以上が携帯電話を利用していると見られ、200万人以上の利用者がいると推定されています。都市部においては、ほとんどの人が所持している感じです。携帯電話会社は、エアテルマラウイ(旧Zain)とTNM(Telecom Networks Malawi)の2社でほぼシェアしている状態で、エアテルマラウイが全体の71%を有しており、残りをTNMが占めています。どちらの携帯電話会社もマラウイの人口の90%をカバーし、地理的にも70%以上カバーしています。
? エアテルは、インドのバールティー・エアテル(Bharti Airtel)で世界の5大携帯電話会社の一つです。2010年6月にクウェートの会社であるZainがアフリカ17カ国で展開していたアフリカ事業のうち 15カ国をこのエアテルに売却し、マラウイでは、2010年11月23日によりエアテルとしてスタートしました。マラウイでは、1999年10月にCeltel-itとして設立され、2005年4月にクウェートの CELTEL International(現Zain)に買収され、今回、Airtelに買収されたことになり、CELTEL, Zain, Airtelとブランド名変更がされています。 特にZainからAirtelはわずか2年間でブランド変更したことになります。
TNMは、マラウイ電気通信会社(MTL - Malawi Telecommunications Limited)が40%、MTLモバイルが60%保有している会社です。MTLはもともと公社であり、2005年に民営化された会社であり、日本のNTTとNTTドコモとの関係に似ています。
携帯電話を利用するには、特別な手続きは必要なく、それぞれの会社のSIMカードを街中で見かけるプリペイドカードを売っている露店で購入します。SIMカードは、正確な価格はわかりませんが、1枚 300-500MK (200-300円ぐらい)ぐらいです。このSIMカードを携帯電話に装着し、購入した携帯電話会社のプリペイドカードを購入し、カードに書かれている手順に従ってチャージをすると利用できるようになります。日本人の場合、750MK, 1500MKといった単位でチャージしている人が多いと思います。高額のカードは、市内の中心部(ショップライト近くなど)などでしかあまり売っていません。つい最近まではユニットという単位がありました。これは、以前は1ドルが約100MKであったことから、500ユニットが5ドルといった感じ販売されていたためのようですが、クワチャのドルに対する下落が大きく、TNMの場合、500ユニットが700MKだったのが、2010/06に 750MKに、Zain(現エアテル)は、500ユニットが800MKといった感じになっており、ユニット表記だと非常にわかりにくいことから2010/08からクワチャ表記に移行しています。
? 携帯電話の通話料金は日本並であり非常に高いです。1分あたりの通話料金は、エアテルが51MK(約30円)、TNMが52MK(約31円)です。そのため、SMSというショートメッセージを利用して簡単な連絡を取り合うことが多いです。SMSであれば1メッセージが10MK(約6円)ですみます。
携帯電話のサービス、電波状況は、エアテル、TNMとも安定しておらず、突然利用できなくなることがよくあります。電波のカバー範囲も異なるため、TNMとエアテルと2つの携帯電話が持参しておくとより確実になります。
(2010/12/20)