米国、約300億円のエネルギー改善の支援拠出に調印

 今年の1/5に米国ミレニアム挑戦公社が、電力改善のために3億5070万ドル(約300億円)を拠出することを承認していましたが、ガバナンスの悪化などを懸念し、調印が見送られていました。ようやく4/7に調印されました。現在、マラウイは、286メガワットの供給容量で、電化率は、約9%(農村部は、1-3%)であるとメディアは報じており、サブサハラ以南のアフリカではもっとも遅れているとしています。今回の5年間の電力改善プロジェクトでは、2億8300万ドル(約240億円)が電力システムのアップグレードに利用され、2600万ドル(約22億円)が電力部門の改革のために利用されるとのことです。

 メディアによって数字が微妙に異なるのですが、現在344メガワットの供給需要に対して、285メガワット前後しか供給出来ていない状況で、この結果、昨年は、63日間、停電があったとしています。なかなか規模感がピンと来ませんが、344メガワットは、キロワット換算すると、34万4000キロワットになります。これは、東京電力が原発事故で不足している電力を補うのに稼働させようとしている火力発電所が、発電所一つが100万キロワット単位なので、日本の火力発電所一つで、現状の電化率の場合、マラウイ全土を十分に賄うことが出来ることになります。ただ火力発電の場合は、燃料の問題があり、マラウイの場合は、現状だとやはり現在メインの水力発電に頼る必要があると思います。水力発電だと数万キロワット単位の出力になるようです。マラウイにも火力発電所があるようで、全体の5%程度、19メガワットの発電を行なっているようです。