8月17日の全国規模の反政府デモは実施の方向

8/9(火)の夜に政府側から要望に応える形で、政府、与党とデモを主催する人権団体らとの会談があったようですが、会談は物別れにおわり、大統領との対話が約束出来なかったとし、予定通り、全国規模の反政府デモが実施される見通しです。昨日もマラウイ労働組合会議の会合が実施され、デモの実施を支持する声明を発表しています。

 一方、ムタリカ大統領は、火曜日だと思いますが、7/20のデモに伴う暴動および犠牲者が生まれたことは、デモ主催者側の責任であるとし、8/17のデモを止めるよう、警告を発しています。「どうか子供を道路に行かせないようにして下さい。」とも発言し、デモ阻止のために再び武力による鎮圧を示唆しています。大統領、大統領夫人とも一貫して、7/20のデモ後に、デモ主催者、支援者を非難する声明を出しています。

 ちょうど日本では、テレビ東京でマラウイ国営放送の制作する日本紹介番組の密着取材が放送されていて、マラウイに注目が高まっているはずですが、マラウイの状況はよくないです。日本人を含め、中国人などアジア人に対して感情もかならずしも良いとはいえず、暴動が発生した場合には、ターゲットになってしまいます。このため細心の注意が必要で、日本の外務省も8/10付で注意喚起を発しています。

 マラウイでは、7/20に燃料不足、外為不足などによる経済悪化により不満が高まり、全国規模のデモが行われ、警察とデモ隊が衝突するなどして、少なくとも19人の死亡が確認されています。この7/20のデモの際に反政府側からは嘆願書が提出され、期限が8/16とされています。今のところ、この嘆願書への回答の動きはないようで、こうした状況を鑑みて、デモ主催者側はデモ実施をする方向で動いているようです。平和的に実施されることを祈るのみです。