全国規模の反政府デモ 09/21に計画

 人権団体らが主催する全国規模の反政府デモは、09/21(水)に実施する方向で、警察らと調整に入ったようです。

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 外貨不足、燃料不足などに伴い、経済が悪化し物価が高騰、一方、国の統治や人権などへの懸念により西側諸国からの支援が凍結されています。こうした中マラウイでは、人権団体や社会市民団体が主催して、全国規模のデモを07/20に実施し、20項目に渡る請願書を政府側に提出しました。このデモの際には、デモの中止を求める警察とデモ隊が衝突、また、デモに伴う暴動で少なくとも19人が死亡、多くの怪我人が出ています。デモに伴い一部が暴徒化し、暴動が発生し、放火や略奪なども発生しました。このデモの政府側による武力鎮圧、ジャーナリストの拘束、デモ中継を禁じるなどのメディア規制は、国連、英国、米国などをはじめ国内外から非難されています。

 その後、請願書の回答期限を4週間以内に定めたことから、8/17に次の全国規模の反政府デモが計画されていました。大統領と反政府側の対立が深まっていたことから、実施されるのは必至と見られていましたが、直前に国連が調停に入り、前日にデモが延期となりました。8/17のデモについては、延期の直接の要因は国連の調停ですが、延期の背景には、デモ中止の裁判所の仮命令が事前に出ていたこと、デモ当日に合わせて略奪などが計画されているという噂があったのですが、そうした暴動や略奪などに対しての対策が講じられていないこと、全国の拠点で48時間の座り込みのデモを予定していましたが、トイレや食料などの準備が十分でなかったこと、などがあるようです。

 現在、政府側には、4週間の猶予が与えられている形となり、9/16が期限とされています。この間に具体的な成果がない場合にはデモを再度実施するとしています。9/17といった日程が当初噂されていましたが、9/17は土曜日のため、現実的ではないと見ていました。9/21は水曜日であり、今までが水曜日に計画されていることから、実施される場合はこの日程で行われることになりそうです。

 政府側ですが、この請願書に応じた動きかどうかはわかりませんが、先週の金曜日の夜に大統領が国営ラジオを通じて演説を行い、内閣の解散を行なっています。理由は明らかにされていません。組閣には時間がかかると見られています。請願書の中には、国会議員、大統領夫人の高額な手当や、大統領や閣僚の財産の申告なども含まれているため、政府側、反政府側の双方からの譲歩がないと進展が難しい情勢です。