世界人口は70億人に

 国連人口基金(UNFPA)の2011年版「世界人口白書」によると世界の公式人口は明日10月31日に70億人になるとのことです。日本人の初の人口減少が報じられている中、1999年の60億人からわずか12年で70億人に到達したことになります。(日本の2010年10月の確定値は、1億2805万7352人)

 国別では、中国が13億4800万人、インドが12億4200万人となっており、人口増加推移から見ると、2021年にインドが14億人に達して中国を追い越す見通しとのこと。ちなみに日本は10位でアフリカではナイジェリアが8位となっています。

 地域別に見ると、アジアに世界人口の60%(42億人)、アフリカに15%(10億人)が居住しており、実に75%がこの地域に住んでいることになります。アジアにどうしても目線がいくものの、アフリカの人口増加が著しく、アフリカの人口増加率は、年率2.3%を予想されていて、アジアの人口増加率1%の2倍以上で、今後、一気に人口が増える可能性があります。

 さて、マラウイはどうかというと、現在、マラウイの国家統計局による公式統計によると、マラウイの人口は2008年は1377万人で、1998年が993万人だったので、10年で1.39倍になっています。1977年は555万人で、約30年で、2.48倍となっています。人口増加率は、直近10年は2.8%とアフリカ全体の人口増加率を上回っています。1977-87は人口増加率は3.7%でしたが、1987-98はHIVの蔓延によるものと思われますが、2.0%と下がり、その後1988-08は2.8%と再び増加に転じています。すでに2011年の人口は1500万人を超えていると推定されており、今の勢いだと、10年もしないうちに2000万人を超えそうです。人口爆発を防ぐには家族計画の啓蒙活動が急務です。

 人口が増えると顕在化しそうなのが、食料や燃料などの問題です。個人的に非常に気になっているのが、森林の大幅な減少です。マラウイでは国民の90%以上が焚き木で食事などを作っています。一方で、人口増加に伴い、森林伐採が進んでいます。マラウイの森林率は、36.2%(FAO-2005)となっています。

 また、今後、急速な人口増加で、都市部への流入が見込まれます。現在(2008)、マラウイでは、85%の人が農村部で生活していますが、今後、人口が増加すると都市部への流入が加速化しそうです。人口が増えると治安も悪化すると思われます。都市の人口は、2008年の統計では、南部商業都市ブランタイヤが50万人、首都リロングウェが44万人、北部ムズズが8.7万人、南部ゾンバが6.6万人となっています。将来は、都市部と農村部の人口は50%-50%になると予想されています。

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20111030_マラウイの人口推移

20111030_都市部と農村部の割合