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マラウイ:ムタリカ前大統領の弟らをクーデター未遂で拘束

昨日(3/11)、警察は昨年(2012)の4月に心臓発作で急死したムタリカ前大統領の弟で前外務大臣のピーター・ムタリカ氏とその支持者たちが南部の商業都市でデモ活動を行い、一部の支持者が投石するなど暴徒化し警察が催涙ガスを使って事態の沈静化を図り、前政権、現政権を含む少なくとも10名の閣僚と100人以上の支持者が拘束されたことを報じています。閣僚らの逮捕容疑は、このデモ自体ではなく昨年の急死の際に、ムタリカ前大統領の弟らが、前政権で副大統領だったバンダ大統領が大統領に昇格するのを阻止しようとしたクーデター未遂容疑だったようです。

  ムタリカ前大統領は、昨年の4/5の木曜日の朝に心臓発作で急死しました。この時一度首都リロングウェのカムズ中央病院に運び込まれましたが、すでに死亡していたと見られています。ただ、この事実を死亡直後政府は伏せており、翌日の金曜日に海外メディアが先行して大統領の死亡を伝えてました。そして、大統領が死亡してから2日後の土曜日の午後、ジョイスバンダ氏が憲法の規定に従って大統領に昇格しました。つまり木曜日の朝の死亡後から翌日の金曜日まで2日間近くの空白があり、この間にムタリカ大統領の弟らがジョイスバンダ氏の大統領昇格の阻止を企てていたというのが、現政権の言い分です。大統領の弟は前政権下では大統領の後継として次期大統領の有力候補でした。また、来年大統領選があるので、このあたりも逮捕の背景にありそうです。

マラウイは、昨年の5月にクワチャの大幅な切り下げをバンダ大統領就任後に行い、その後、急激なインフレが起こっています。これにより各地で賃上げを求めるデモが起こっています。現在クワチャはドルに対して、1ドル384クワチャまで下がっています。昨年の5月の切り下げ時が1ドル250MKで、クワチャの下落が止まらない状態です。今年のはじめには1ドル340MKぐらいで推移していました。