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Cashgateスキャンダルでドナーが援助見合わせ

国民の生活クワチャ下落でガソリン価格が再値上げとなり、物価上昇は避けられず経済が再び混迷しそうな気配です。この発端は9月13日の予算局長のMphwiyo氏に対する襲撃による殺人未遂事件です。Mphwiyo氏は頬、肩、胸と3発の銃弾を撃たれ重傷、リロングウェ市内のカムズ中央病院に搬送された後、南アフリカに移送されています。Mphwiyo氏は7月に予算局長に任命され汚職実態の解明と汚職防止対策を断行しようとしていたところでした。そうした汚職実態の解明の一つとして中央銀行の支出が財務省の財政支出が多かったことなどにより政府高官による巨額の公金汚職が明るみになっています。Cashgateスキャンダルと呼ばれています。汚職規模は数億~数十億円規模と見られています。そして、汚職防止対策として高額の政府支出にあたっては経理局長の認可を事前に得るように求めていました。

こうした中、ジョイスバンダ大統領は、先月の10/10に内閣を解散し、25人の全閣僚を辞任させました。そして、先週の金曜日(11/8)に前ムタリカ大統領の政権の法務大臣であったRalph Kasambara氏を逮捕しています。

しかしながら、今回の巨額の汚職スキャンダルを憂慮し実態が明らかになり対策が講じられるまで欧州のドナーが一斉に援助を見合わせています。トップドナーである英国などは実態の調査団を派遣したようです。現政権のジョイスバンダ大統領が経済の建て直しのため尽力していることはドナーも理解していますが、汚職構造がなくならない状況にドナーが苛立っているといった感じです。マラウイは国家予算の約4割をドナーから援助で賄っています。

年初に忍耐の年になりそう、と書いたのですが、我慢しきれていない感じです。