ヒヤヒヤしたマラウイから日本への送金
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- カテゴリ: ブログ
- 作成日:2012年03月15日(木)22:47
先週の火曜日(3/6)にマラウイの南ア系のスタンダードバンクから日本のみずほ銀行の円建ての普通口座に送金を依頼しました。そのとき、スタンダードバンクの担当者からは、金曜日に確認に来い、と言われました。つまり、順調に送金されると依頼日を含めず営業日ベースで通常は2-3日程度で送金が完了するということだと思うのですが、結局、入金が確認されたのは、昨日の水曜日(3/14)でした。依頼日を含めずに営業日ベースで6日もかかっています。日本への本帰国までカウントダウンが始まっており、海外口座からの送金は初めてで不慣れ、さらに金額も1万ドル以上だったので、どうなるかとヒヤヒヤものでした。
以下、たぶんインターネットとかで調べてもほとんど情報がないと思うので、参考までに書いておきます。なお、海外送金は諸事情で状況は変わると思いますので、あくまで参考としていただき、自己責任でお願いします。
● そもそもなぜ送金しないといけなかったのか?
マラウイでは生活費などはスタンダードバンクのドル建て口座に送金してもらっていました。以前、ラオスで仕事をしていたときも、ラオスのドル建て口座に生活費を送金してもらっていましたが、本帰国のときは、全てドルの現金で引き出して日本に持ち帰りました。しかし、マラウイはご存知の通り、外貨不足が深刻でありドルの持ち出しについては厳しく制限されています。ドル建て口座からのドル現金の引き出しも難しく、さらに、多額のドル持ち出しは運が悪いと空港で拘束されてしまいます。
というわけで、送金をすることになるわけです。もっとも私自身は、外貨不足の昨今、昨年の10月からやばいと思っていたので、日本からのドル送金を止めたかったのですが、所属する事務所は出来ないとのことでした。もう少し柔軟に対応してほしいなと思っています。
● 送金に必要だったもの
送金で必要だったものは、
- 送金依頼のレター(自分で作成、フリーフォーマット、署名を忘れずに)
- マラウイ税務局の免税証明書(関税通知書)(所属事務所で用意されたもの。)
- IDカード(あるいはパスポート)
です。免税証明書は、所属先とマラウイ当局との取り決めによるものなので、身分によって異なると思います。IDカードによる本人確認は必須のはずですが、実は、今回も確認されませんでした。
● 送金依頼書(APPLICATION FOR REMITTANCE)に必要な項目
自分で作成するしかないので、インターネットで日本の銀行のウェブサイトなどを参考にして振込に必要な項目を確認します。
- Amount of Remittance: 送金額(USD)
- Amount in words: 送金額の文字表記
- Account with BANK/BRANCH: 送金元銀行名、支店名
- Applicant's Name: 送金人口座名義
- Applicant's Account Number (USD): 送金人口座番号
- ACCOUNT WITH BANK: 受取人取引銀行名
- SWIFT CODE: 受取人銀行スイフトコード
- ACCOUNT WITH BRANCH: 受取人取引銀行名
- ACCOUNT WITH BRANCH NO: 受取人銀行支店コード
- BENEFICIARY'S ACCOUNT NUMBER: 受取人銀行口座番号
- BENEFICIARY'S NAME: 受取人名義
- (ACCOUNT WITH BRANCH ADDRESS:受取人銀行支店住所)
レターはもちろん全て英語です。最後の銀行支店住所は不要かなと思ったのですが、念のために書いておきました。スイフトコードが聞き慣れないと思いますが、海外から日本の金融機関へ国際送金する場合の金融機関識別コードです。識別コードは、銀行のウェブサイトなどに書かれています。例えば、みずほ銀行の場合はMHBKJPJTです。レターは極力手書きでなくワープロで作成しましょう。数字やアルファベットが誤判読されると入金手続きが中断されてしまいます。
なお、マラウイからドル送金し、日本の円建て口座(いわゆる普通口座)に送金できます。(ただしネット銀行など一部の銀行では出来ないかも。確認して下さい。)ネットバンキングに日本で事前に申し込んでおけば、海外からでも最終的に口座に入金されたかどうか照会出来ます。余談ですが、海外に出かける人はネットバンキングは必須だと思います。
● 送金から受け取りまでにかかる日数
同じ頃に日本に送金した人が複数いたのですが、本当にマチマチです。翌日に日本の銀行に着金した人もいれば、私のように依頼日を含めずに営業日ベースで6日間かかったりしています。
● 日本の口座への入金手続き時の留意点★
通常、海外から日本の口座に着金があった場合、銀行から受取人に対して、外為法などに基づいて本人確認と入金内容の確認の連絡が登録されている連絡先にあります。この確認が済まないと着金していても自分の口座に入金手続きをしてもらえないので要注意です。
以前まだマラウイ在住中に、海外からの送金を受け取ったことがあり、このときはたまたま家族が日本にいて連絡を受けたのですが、本人でないとダメだということで、マラウイまで銀行の担当者からお電話をいただいたことがあります。
今回は、日本に家族が不在のため、スタンダードバンクから送金後に、こちらから日本のみずほ銀行の支店の外為担当者に連絡し、入金内容(送金内容)を伝え、着金次第、入金手続きをしてもらうようにお願いしました。
その後、インターネットバンキングで口座残高をチェックし入金を待っていました。
● 手数料について
手数料は、マラウイ側の銀行(送金人銀行)と日本側の銀行(受取人銀行)と双方に発生します。自分から自分への送金のため手数料負担の指示は特にしていません。なので、送金金額の中から差し引かれたようです。明細とかないのでよくわからないのですが、次のようになっていると思われます。
(スタンダードバンク側の手数料)
スタンダードバンク側の手数料は、送金手続手数料が5,000MKと送金金額の1%が手数料となるようです。ただ、最低手数料が865MKで、最大で7,000MKのようです。7000MKというのは、送金額が約4,242ドル以上だと7,000MKということになると思います。したがって、例えば、10,000ドルを送金すると、合計で12,000MK(約73ドル,約6,000円)の送金手数料となると思います。この金額を差し引いて送金されているようです。
(みずほ銀行側の手数料)
銀行によって手数料が異なります。みずほ銀行の場合、手数料は2,500円です。このほか為替手数料がかかりますが、レートの中に織り込み済みなのでピンとこないかも知れません。手数料は1ドルあたり1円です。なので、10,000ドルを送金した場合、10,000円かかることになります。つまり日本側で、この場合、12,500円かかります。
ということで、仮に10,000ドル送金した場合は、合計で18,500円の手数料がかかることになります。かなり高いですね。なので、本当は送金したくないんですが、マラウイからの場合は選択肢がありません。18,500円の手数料ですが、10,000円はレートに手数料が織り込み済みなので、見かけ上は8,500円差し引かれた感じに見えます。
● その他
送金依頼書は、コピーを一部作っておきましょう。窓口にオリジナルを提出した際に、コピーも渡すと受領印を押して返してくれます。あとで、問い合わせを行うときに依頼した証拠になりますし、照会もスムーズに出来ます。
少しでも参考になれば幸いです。