マラウイの地方選挙、2014年まで延期に

  マラウイのムタリカ大統領は、2014年まで地方選挙を実施ないことを指示したようです。延期の理由については明らかにしていません。

 選挙管理委員会の使途不明金を理由に延期されていた地方選挙は、今年の4/20に実施されるようにスケジュールされていましたが、延期され、年内に実施される見込みとのことでしたが、大統領命令はこれも取消したことになります。マラウイでは、1994年に複数政党制が導入されて以来、地方選挙は、2000年に一度実施された以降は実施されていないとのことです。任期が満了する 2005年に実施されるべきでしたが、2004年に大統領に選出されたムタリカ大統領は、地方議員への報酬などを支払う財政的な余裕がないとして実施しておらず、その後も理由をつけて延期し続けています。つまり、2005年以降は地方議員や知事などが不在で地方統治が行われ続けている異常な状況です。
 2014年は大統領選の年ですので、ムタリカ大統領が在任中は、地方選挙はしないことを明言したことになります。今回の4月実施予定だった地方選挙は、西側諸国も実施を強く要求し、支援金の拠出を保留したりして圧力をかけていました。英国はすでに英国高等弁務官の追放問題により、新規の援助の凍結を発表していますが、今回の命令により、他の西側諸国からも圧力がさらに強まりそうです。
 憲法では、大統領選の翌年に地方選挙があるとしていますが、この違憲状態を回避?するために、政府側は、選挙日程の決定を大統領権限とするように法律を修正して対処しているそうです。しかしながら、どう考えても大統領の一存で選挙の実施有無がコントールされるというのは困ります。