マラウイ政府、燃油状況についてプレスリリース

 天然資源・エネルギー・環境省は、現地英字新聞「The Nation」紙が6/10付で報道した燃料危機の記事の中で「燃料危機に慣れるべきだ。(get used to fuel crises)」を述べたと報じたことについて、天然資源・エネルギー・環境省の大臣が誤った報道であると述べ、大臣は「今回の燃料不足は一時的なものであり政府がすぐに対策を講じるので、国民はパニックになる必要がない。」と述べたとしています。

 6/14付のプレスリリースではさらに、燃油の供給状況について述べており、マラウイの燃料の67%がモザンビークのベイラ港を通じて輸入され、残りの33%はタンザニアのダルエスサラーム港とモザンビークのナカラ港から輸入しているとのことです。この結果、マラウイは内陸国であるため、輸送上の手続き(輸送、外貨による支払いなど)があり輸入がわずかに遅れると説明しています。

 エネルギー省は今回の燃油不足は、輸送上の手続きの結果であるとし、(すでになされた新聞報道などと同じですが)6/1に信用状の有効期限が切れたため、燃油の積込みが中断され、新たな信用状が作成されるまでは、現金ベースの取引が必要となったのですが、銀行が十分な外貨を準備することが出来なかったと説明しています。このためエネルギー省が介入し、6/10より燃油の積込みが再開され、6/12の日曜日の夜から月曜日にかけて正常化されたと述べています。

 現在、燃料の安定供給のために信用状と外貨は民間金融機関で準備中であり、燃油のまとめ買いなどが不要であると国民に呼びかけています。さらに燃料供給状況を改善するため、政府は、マラウイ石油公社(NOCMA ? National Oil Company of Malawi)を設立し、輸入業務と最低45日間の燃料備蓄をまもなく行う予定であると述べています。

 そして最後に、エネルギー省は、燃油供給状況は改善されており、6/10付のThe Nation紙の誤った新聞記事によって国民がパニックにならないように呼びかけています。

 マラウイの国民が不安に感じているのは、タバコ価格が大幅に下落し、ドナーから援助金が削減されている中、あらたな外貨獲得源がないことを理解しているからだと思います。タバコにかわる換金作物の栽培に早く方向転換し、外貨獲得源を確保しないと、この問題は根本的に解決せず国民の不安・不満は高まるばかりです。