マラウイ大統領、燃料不足問題で通貨切り下げを拒否
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- カテゴリ: 2011
- 作成日:2011年06月25日(土)15:01
ムタリカ大統領は、燃料不足についてコメントし、現在の燃料不足は、自動車台数の増加が原因だ、と述べています。現在、マラウイは、30万台以上の車両を保有し、毎月約3,000台ずつ増えているとのことです。また、毎月燃料の購入に約3,000万ドル(約25億円)がかかっていると述べています。
国際通貨基金(IMF)は、燃料不足問題は外貨不足に起因するため、マラウイクワチャをマラウイ準備銀行管理下の固定レートではなく、民間金融機関による市場レートに移行させ、通貨の切り下げをするように助言していますが、ムタリカ大統領は、商品価値が下がることを意味し、貧しい人がより貧しくなるとし、こうした国際圧力に屈しないとコメントしています。
通貨の切り下げを実施すると、輸出に有利になりますが、輸入超過のマラウイでは、国内の物価の高騰が避けられなくなり、国民の不満が一気に高まるので、政府としても通貨の切り下げはなんとしても避けたいところなんだと思います。昨日のNation紙によると、3,000万リットルの毎月の燃料需要に対して、2,000万リットルしか購入出来ていないとのことでした。結局、電力需要と同じで、供給電力量が増えないように、外貨も増えるわけではないので、恒常的に燃料不足が発生することで、需要と供給のバランスを保つことになりそうです。
現在のマラウイでは、国内移動もガソリン不足が続いている中、非常にリスクが高く、気軽に旅行がしづらい状況です。