マラウイ大学理事会、強行手段に
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- カテゴリ: 2011
- 作成日:2011年04月02日(土)04:23
「学問の自由」を求めて授業ボイコットをしていたマラウイ大学チャンセラー校の3人の講師は水曜日に理事会側から解雇され、即日、ゾンバの高等裁判所に解雇の無効を求める仮処分申請が出されて受理されていますが、翌木曜日に、講師を支持していた学生が抗議活動を行い、警察が鎮圧のために催涙ガスを使い、17人の学生(うち3人が女性)が逮捕されたとのことです。
大学理事会側は、授業を実施しなかったことにより、8867万クワチャ(約5,050万円)の損失があったとしており、講師側に25%の弁済を求めているようです。
また、大学側は金曜日に安全上の理由ということで大学を閉鎖するように命じたようで、(たぶん学生寮にいる学生だと思いますが)学生に身の回り品を持って退去するように命じたようです。命じたというか、武装警官がやってきて追い出されたようなので、強制退去です。再開の時期については言及していないとのことです。
マラウイは、キリスト教徒が多いこともあり(全体の75%)、4月にイースター休暇(毎年異なり、今年は4/24)があります。このため、もともとこの時期はたぶん大学も2週間程度、期末休みになると思うのですが、これを繰り上げて閉鎖した感じではないかと思います。 基礎教育のための市民社会連合(CSCQBE)という市民団体が今回の紛争で政府側に8,000万クワチャの損失があったと述べているのですが、上記の金額と同じものをさしているのか定かではありません。
暴力的なデモが起きることはよくありませんが、「学問の自由」、「教育を受ける権利」が保障されないのも問題です。マラウイの最高教育機関が麻痺することは、国家にとって本当に大きな損失だと思います。