大統領帰国、国会議員の手当引き上げについては言及せず
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- カテゴリ: 2011
- 作成日:2011年11月23日(水)13:32
マラウイのムタリカ大統領は、昨日の月曜日に予定通り帰国しています。リロングウェのカムズ国際空港でメディアのインタビューに応じています。この中で現在注目されている国会議員の手当引上げについてコメントを求められましたが、報告を受けていないとし、コメントを避けたようです。
マラウイのムタリカ大統領は、昨日の月曜日に予定通り帰国しています。リロングウェのカムズ国際空港でメディアのインタビューに応じています。この中で現在注目されている国会議員の手当引上げについてコメントを求められましたが、報告を受けていないとし、コメントを避けたようです。
先日の燃料引き上げに対して、リロングウェの市民グループが合法的でないとして提訴していましたが、12月1日に司法判断が下されるようです。
7月20日に全国規模の反政府デモを行った市民グループが先週の国会議員の手当のアップと副大統領を弾劾しようとする政府側の動きに反対してデモを計画しているようです。
副大統領は、憲法上は死亡するかその職を遂行出来なくなったときに失職するとされているようで、政府側は実質的に副大統領の職務が実施出来ていないため(というか対立しているので排除している)職務が遂行出来ていないとして、副大統領を弾劾しようとしています。
また、先週の火曜日に満場一致で、国会議員の手当の引き上げに同意しています。引き上げが実施されると、いろいろな手当が含まれていてわかりにくいのですが、約2,364ドル(約19万円)から約6,060ドル(約48万円、約100万クワチャ)となるようで約2.6倍という現在の危機的なマラウイの財政状況(超緊縮財政)や経済状況を考えると非常識ともいえる大幅な引き上げになります。国会議員は193人いますので、毎月9264万円、年間11億1千万円が国会議員の手当に消えることになります。マラウイの年間予算規模は、1,500億円ぐらいです。
ただ、クリスマス休暇まで一ヶ月ちょっとなので、実施タイミングが難しい気がします。しかしながら、物価が燃料値上げで高騰していて市民の不満が高まってきているので、一度火がつくと怖い気もします。エジプトなどの暴動も直接的な影響はないものの心理的に影響を与えています。先月、今月とやや国内の政治的な動きが止まっている感じなので、今日大統領が帰国するはずですが、今後の動向が気になるところです。
先月のオーストラリアのパースで開催された英国連邦首脳会議後、休暇に入ったとされるマラウイのムタリカ大統領ですが、香港に滞在していたようで、明日、月曜日(11/20)の午前9時に専用機でマラウイに帰国する予定とのことです。
首脳会議後の所在については明らかにされていなかったため、健康不安説や死亡説などの噂まで流れ、先週の日曜日に弟であるピータームタリカ外相がこうした噂を打ち消すため、香港で休暇中であることを明らかにしています。その後、政府報道官は大統領には30日間の休暇を取得する権利があると説明、大統領は毎年10日間の休暇が未消化であるとし、20日間の休暇の正当性を主張していました。ただし帰国日程については明らかにされていませんでした。
一方、こうした大統領の行動に対して、透明性に欠けるとし、現在、マラウイが燃料危機、経済危機に直面している状況下での休暇について批判の声があるようです。マラウイ大学の政治学の教授は帰国後、国民にきちんと説明すべきと述べています。
食パンは、マラウイでは基本食品の一つだと思うのですが、今日買い物で価格を見たら、SPARで190MK(95円)、メトロで185MKでした。SPARでは先週、記憶が確かなら180MKだった気がするので、また値上がりしている感じです。先月までは、SPARで150MKでした。昨年までは食パンは100MKで、パンはマラウイは安いなぁと思っていたのですが。マラウイ経済は、今年に入って外貨不足による燃料危機、電力不足、そして、ドナーの支援凍結により、ブレーキがかかっています。
健康で長生きできるかどうか、知識を得る機会があるか、人間らしい生活が送れるかどうかといった、人間開発の3つの基本的な側面、つまり人間の豊かさを測定する国連の人間開発指数の2011年版が11月2日に公表されていますが、マラウイは187の国と地域の中で171位となっています。
上位国は1位がノルウェー、2位がオーストラリア、3位がオランダ、4位が米国と先進国が続き、日本は12位、英国は28位となっています。そのほか、個人的に関心のあるタイが103位、ラオスが138位でいずれも中位に位置しています。マラウイ周辺国だと、
となっています。最下位は、ブルンジ、ニジェール、コンゴ民主共和国となっています。下位グループにはアフリカ諸国が並んでいます。モザンビークが低いのはちょっと意外でしたが、マラウイもそうですが昨年と実質的には順位は変わっていないようです。ボツワナは南アフリカよりも上で、やはり生活環境は良いようです。
北朝鮮、マーシャル諸島、モナコ、ナウル共和国、サンマリノ、ソマリア、ツバルはランキング対象から外れています。
ネーション紙によると、水曜日に市当局と警察がバスターミナル周辺での路上販売を排除しようとして売り手と衝突し、56人が逮捕されたとのことです。他のメディアの情報と総合すると正午過ぎから強制排除が始まり、これに腹を立てた売り手と衝突し、売り手は古いタイヤを燃やして道路を封鎖、建物や通過する車両に投石などの破壊行為に及んでいたようです。衝突は夜まで続いた模様です。
物を売ったりするのは、定められた場所のみ、(おそらく所場代を払って)許可されているようなのですが、7月20日の反政府デモの後の9月のムタリカ大統領の演説で、商売はどこでも出来る、といったことを拡大解釈し、路上販売が増えていったようです。バスターミナル周辺での路上販売が増えてるな、と実感していましたが理由が記事を読んでわかりました。
バスターミナルからリロングウェ橋を越えてショップライト方面に徒歩で向かう場合、モスクのところまで歩いて行き、左手に折れてM1道路沿いを歩いていきたくなるのですが、バスターミナル中心からモスクまでがあまり感じがよくありません。今回ここで衝突しています。なので、WULIANとSHANGHAIの中国雑貨スーパーの間の通り(昨日、電柱が倒れた写真の道路)を歩いた方が距離的にも200-300m短いですし、安全です。ただ、ミニバスがあちこちから出てくるので接触しないように、注意が必要です。
昨日(11/15)はムズズで、今日(11/16)はリロングウェのバスターミナル周辺で警察と市当局者が路肩で商品を並べて商売をしている露店を排除するため商品を没収しようとして売り子と衝突したようです。
私もこの騒動に巻き込まれるところでした。たまたま、今日はシティセンターに行く用事があったので午後の早い時間に移動していたのですが、ちょうどミニバスがバスターミナルに到着したとき、午後1時半過ぎだったのですが、ちょうど警察との衝突が始まっていたのではないかと思います。(追記:その後の報道を見ると、正午頃からとのこと。)いつもとは違う異様なざわめきがあり、マラウイ人も興奮し始めて一定方向に向かって集まり始めていたので、喧嘩でも始まったのかと思って見ていました。ただ、アジア人に対してのマラウイ人の感情は良くないので、どさくさに紛れて攻撃される可能性が高いので、直感的に早く立ち去って良かったです。
バスターミナルは、最近騒がしいです。先週は電柱がおそらく自然に倒れて道を塞いでいました。実は以前もすぐ近くの電柱がやはり倒壊しました。そして、昨日は、たぶん早朝だと思いますが大型トレーラーが横転する事故がありました。このあたりの事を書こうかなと思っていたところに、このトラブルです。
最近というか7月のデモ以降な気がしますが、道の路肩で商品を売る人が非常に増えていました。モスク周辺やバスターミナル中心から中国雑貨スーパーに抜ける道路脇のところです。経済の悪化と関係があるのかもと思っていたところでした。
明日は遅くとも午前8時までには職場に行かないといけないので、ちょっと困っているところです。職場に行くためにはバスターミナル周辺を抜けないといけないので。
財政難で厳しい経営が続くエアマラウイですが、マラウイーヨハネスブルグ間を運行する機体がリース切れとなり、資金難であることから運休となるようです。12月1日の再開が予定されています。他の路線、ジンバブエのハラレ、ザンビアのルサカ、タンザニアのダル・エス・サラームについても機体がメンテナンス中で運休しているようですが、こちらは、11月21日からの運航再開が予定されています。エアマラウイのウェブサイト上もこの期間の予約が出来ないようになっています。
多額の負債を抱えていますので、今後の運航も不透明でかつ、安全面でも正直不安があります。
先月末にオーストラリアのパースで開催された英国連邦首脳会合に出席後、休暇に入ったとされるマラウイのムタリカ大統領ですが、現在は香港に滞在していることを、弟であるピーター・ムタリカ外相が日曜日に明らかにしたようです。
大統領の所在については、政府報道官は休暇であるとして所在や休暇の期間を明らかにしていませんでした。ただ政府関係者からはシンガポールで検診を受けているといった情報がありました。たぶん、今週から国会が始まると思うので、気になるところです。