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JICA緒方理事長退任へ、後任に田中明彦氏

 日本政府は17日の午前の閣議で国際協力機構(JICA)の緒方貞子理事長(84)の退任と、次期理事長に田中明彦東大副学長(57)とする人事を了承したことを発表しています。緒方理事長は3月末に退任し、4月から田中氏が理事長に就任するとのことです。

ブランタイヤ、ガソリン不足で大混乱

 NyasaTimesによると、昨日ブランタイヤで、ガソリンを求めてガソリンスタンドが混乱し、警察が事態を収拾しようとしましたが、収拾できずに軍に支援要請が出され、軍が事態収拾を行ったようです。

リロングウェでも先週は、町のガソリンスタンドに無秩序に車列を作り、幹線道路の通行を大きく妨げ、警察が交通整理を行なっていました。先週の木曜日も帰宅時に無秩序な車列の影響で、身動きがとれなくなり後退した車が後方の車と接触するトラブルが目の前でありました。幸い軽くぶつかっただけのようで、騒ぎになりませんでしたが、一歩間違うと大騒ぎになるところでした。政府は今のところ対策などは特に発表していないようです。

北部ムズズで、ガソリンが引火による火災で2人の子供が死亡

 昨日、北部のムズズで不正に備蓄していたガソリンに引火して住宅が爆発して火災となり、二人の子供(6歳と10歳)の焼死が確認されています。

ガソリンに不正備蓄による火災は後を絶たず先月もムズズとムジンバでガソリンに引火して火災が発生し1人が死亡しています。マラウイ燃料規制局は、ポリタンクやドラム缶などのいかなる容器への備蓄を禁じていますが、燃料不足が深刻のため備蓄されているのが実情で、事故が後を絶たないようです。

JICAマラウイ事務所、雇用詐欺の注意喚起

 JICAマラウイ事務所は、現地英字新聞にマラウイ人に対しての雇用詐欺の注意喚起を出しています。プレスリリースによると、詐欺グループは、JICAが雇用し、近隣国へ飛行機を使っての出張を確約するといった内容で、金銭を手数料のような形だと思いますが要求するもののようです。当たり前ですがJICAでは採用にあたっては透明性の高い方法で行い、採用プロセスにおいて応募者に金銭を要求することはないとし、詐欺被害に遭った人は近くの警察に報告するよう求めています。

邦人が被害に遭うことはもちろんありませんが、マラウイ人から相談を受けることがあるかも知れないので、こうした詐欺グループの存在を知っていた方が良いかもしれません。先日、南アで韓国人親子が誘拐される事件がありましたが、これは、商談を口実に南アに呼び出して誘拐したものでした。アフリカの詐欺事件はどれも巧妙なので注意が必要です。

ナイジェリア、燃料高騰を受けたゼネスト中断へ

 アフリカ最大の産油国であるナイジェリアでは1日から燃料の補助金の打ち切りに伴い、ガソリンの値段が2倍強に急騰し、これに不満を唱えた労組が9日より全国規模のストを実施し経済活動が麻痺していましたが、16日にナイジェリアの大統領がガソリンの値段の上限を設ける方針を示したことから、ストを中断しました。ガソリン価格の上限を1リットル97ライラ(約46円)とするものです。以前は65ライラ(約30円)で、打ち切り後は150ライラ(約71円)まで急騰していたようです。

先日も書きましたが、マラウイは1リットルあたり、380MK(約190円)です。輸送コストがかかることはわかりますが本当に高いですね。クリスマス休暇を過ごしたタイでは、1リットル約85円、マラウイと同様の内陸国のラオスは約100円。日本は約139円です。

非公式の反政府グループのデモは失敗に

 マラウイボイスは、15日のマラウイの最初の独立運動家とされているジョン・チレンブウェの日の、非公式の匿名の反政府グループのデモ活動が失敗したことを伝えています。

 デモは、リロングウェ、ブランタイヤ、ゾンバ、ムズズで匿名の反政府グループによって計画されていたようですが、デモ主催者が匿名であること、デモ計画の周知も徹底されていないこと、日曜日であること、メディアなどが全く同調していないこと、などから実施を疑問視していました。なので、私もサイトにデモ情報は信憑性が低いと判断し、特に掲載していませんでした。

 デモを実施するには、参加者を動員するために市民団体、人権団体、労働組合そして野党などが連携して平日の実施でないと周知が徹底されず実施が難しい気がします。さらに今までの状況を鑑みると裁判所がデモ実施を認める許可がないと、政府側が違法であるとして武力行使によって鎮圧するでしょう。昨年少なくとも19人の犠牲者が出ている実情を考えると慎重に行動すると思います。

 現在、デモのターニングポイントは、市民グループの政府連絡グループとの協議の締め切りを3月としているので、ここまでに状況の進展や改善がないと、外貨不足、燃料不足から物価高騰で経済危機となっているため、再び全国規模のデモが起きる可能性があります。

外貨18万4600万ドルを不法持ち出しで空港で逮捕

 先週の金曜日(12/9)にアジア系マラウイ人がリロングウェのカムズ国際空港で外貨18万4600ドル(約1470万円)を不法に持ちだそうとして逮捕されています。彼は、エチオピア航空でドバイに向かう予定だったようですが、空港でのチェックイン前の警察による荷物チェックで、スーツケースの服の下の隠し底にあったとされています。

 クリスマス休暇で私が出かけたときには空港での手荷物チェックはたまたまなのか厳しくありませんでした。所持金を聞かれ、財布を見せたらそれ以上の調べはされませんでした。ちなみに外貨はいつも分散して持っています。
 ただ、メディアも報じていますが、外貨持ち出しは非常に厳しくなっており、500ドルの外貨を引き出すのに申請が約1ヶ月かかっているとし、また、闇レートは1ドルが270MKであるとも報じています。270MKが本当だとするとクワチャの実質レートはさらに下落していることになります。直近は、1ドル250MKぐらいだと思ってました。公定レートは、165MK、銀行などでの実際の現金両替レートは170MK、IATAが定める航空券の公定レートは173MKとなっています。

スーパー品薄気味・・・

 金、土と買いだしでGameストアやSPARに行きましたが、スーパー品薄気味です。年末のクリスマス休暇以降に商品が入荷されていないようです。SPARでは野菜とか全然なかったし、いつも在庫があるソーセージとかも品切れ。元旦に買い物にいったときにはあったので、少なくともそれから入ってないんでしょうね。Gameでは、ジュースとかチョコレートとかが他店よりいつも安いので買おうと思ったのですが、どちらも在庫切れです。ジュースは国内で生産しているSoboというブランドのオレンジジュース一色でした。国産のコカコーラなどのソフトドリンクは棚一杯に並んでいました。ショップライトも入荷していないようです。

 在庫が少ないと、あるときに買っておかなきゃという心理が働くので品不足が加速してしまいますね。今年に入り、もともとヒドイ燃料不足がさらに悪くなっているみたいなので、そうした影響もあるのかも知れません。以前はガソリンスタンドでの長蛇の列を見ると、ガソリンスタンドにタンクローリーが到着しているのを見かけることが多かったのですが、最近は、見かけることはほとんどなく、燃料到着のアテもないまま仕方なく並んでいるようです。並び方も酷くメチャクチャで幹線道路を完全に塞いでしまい、警察が交通整理をしないといけないほどです。

降雨量が平常化、収穫量は確保出来そう?

 12月中旬ぐらいまで、全国的に雨の降り方が不規則で、今シーズンは、トウモロコシ(メイズ)などの作物が一部で不作になるとの予想がなされています。ただ、今日もシトシトと朝から雨が降り始めましたが、12月後半から降雨量も持ち直し、全国的に平年以上の降雨量となっています。南部のチクワワやンサンジェでは洪水が発生しているようです。リロングウェも1月1-10日の期間は212mm(平年は73mm)なので、約3倍の雨が降っています。この調子で雨が2、3月まで降れば、作物の収穫量が確保出来そうな見込みとなっています。

 ただ、すでに南部のムランジェなどの一部の地域では不作が伝えられています。これは、早めに作付した作物が、その後雨が降らなかったため枯れてしまったりしているためです。ゾディアックによると雨季早期の干魃によってムランジェの7万世帯が被害を受けたことを報じています。

マラウイ湖の天然ガス、石油の調査、4-7年かかる見通し

 昨年の10月に英国に拠点をおく Surestream石油社は、マラウイ湖の天然ガスと石油の独占的探鉱権をマラウイ政府から得ていますが、先日、リロングウェでメディアのインタビューに応じて、調査には4-7年かかる見通しであると述べています。また、調査にあたって、もっとも心配されるマラウイ湖の生態系については、上空などから音波探知などを用いるため影響は与えないだろうと述べています。

マラウイ湖は淡水のガラパゴスとも言われており、マラウイ湖にしかいない固有種が数多くいます。こうしたことから、マラウイ湖の一部が世界自然遺産に指定されています。昨年放送されたNHKスペシャル「ホットスポット最後の楽園」でも第5回で、アフリカの古代湖としてマラウイ湖が取り上げられ、口の中で子育てをする巨大ナマズカンパンゴの生態が紹介されました。この最後の楽園が守られるかどうかが一番に気になるところです。