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マラウイ、1000MK紙幣導入へ

 現在マラウイの市場に流通している紙幣は、20, 50, 100, 200, 500MK(250円)で、コインは、1, 5, 10MKとなっています。昨日の金曜日、マラウイ準備銀行総裁は、1,000MK紙幣(500円)を今年の後半には導入する見通し(6ヶ月以内に)であることを明らかにしています。それと同時に新紙幣と新コインを導入する予定のようで、マラウイのお金を使う人ほぼ全員が不便と思っている紙幣の大きさとコインの重さを小さく、軽くする方向のようです。紙幣は偽札防止のための新しい技術を使い、印刷コストを半分にする予定とのことで、コインは平均約60%軽くするとしています。新紙幣のデザインについては明らかにされていません。現在の全紙幣には、マラウイで最初に独立運動していた人として英雄視されているジョン・チレンブウェ氏の肖像が使われています。現在、流通している紙幣の85%は500MK紙幣とのことです。

 世銀、IMFからドルに対して40%の切り下げ要求がなされていると見られる中での1,000MK紙幣導入の発表のため、近日中にクワチャの切り下げが実施されるのではという憶測が流れているようです。ただ、最近は物価の高騰で、財布の中に10,000MK以上入れておかないと買い物とかをすると厳しいのですが、そうすると財布が500MK紙幣だと20枚になりパンパンです。インターネットのバウチャーの購入をするときなどは、GlobeやMTLの場合は、5万クワチャぐらい用意していたのですが、札束になり、財布に入りきらず不便でした。航空券や家賃などを現金で払うとエライことになっていました。ただ、1,000MK紙幣だと500円なので、少しは不便さが軽減される程度だと思います。

写真は、航空券代金をクワチャで旅行会社に支払ったときのものです。このときは、合計で32万クワチャ(500紙幣が640枚)を支払いました。日本円で約20万円ぐらいだったのですが、分厚い札束を銀行でもらうと目立つので緊張しました。旅行会社は、さすが常に大金を扱っているので、紙幣枚数をカウントする機械がありました。

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リロングウェ南西郊外で水不足が深刻化

 リロングウェの南西郊外(リロングウェ橋から南西に2-3キロのあたり)の住宅地域 Kawale, Chilinde 1, Chilinde 2, Area 23 そしてArea2で水不足が深刻化しているようです。メディアの報道によると、1/26以降に、豪雨によりArea 36の水道管が濁流に流されてしまったためのようです。この地域の住民は、リロングウェ川の支流などから川の水を運んで使っているようです。汚染された水のため、感染症などの発生が懸念されます。

職場は、この地域に隣接する場所にありますが、先週初めて職場で断水を経験しました。2/29, 3/1と2日間続いたのでどうしたのかなと思っていました。職場のすぐ近くには重力式の水道塔があるため水圧は常に高く、断水はしないと思っていたので、正直、トイレとかが困りました。職場に給水車も初めて来ました。たしか2/29は自宅も午後から水圧が下がり夜間に断水していたように記憶しています。電力供給不安定や燃料不足、そして、1月末にはポンプ故障による断水もありました。雨季で水は十分にあるはずなのに油断出来ません。

 ちなみに上記の水不足が深刻化している地域ですが、低所得者層が多く住む地域で治安が良くなく暴動が発生すると大体この地域で問題が発生します。昨年の7月のデモのときもこの地域で略奪や放火などが行われています。

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世銀、5億ドル(約40億円)の緊急援助の申し入れ

 世銀代表団がマラウイに来訪しているようで、昨日、財務省関係者と会合を開いています。世銀はマラウイの経済の建て直しのために5億ドル(約40億円)の緊急援助を申し出ているようです。

世銀は、IMFとともに、約40%のクワチャの切り下げを要求しているようです。現在公定レートは1ドルが165MKぐらいですので、230MKぐらいまで切り下げる必要があると見ているようです。この数字は、昨年末あたりから言われている数字です。現在、ブラックマーケットでは、250-300MKで取引されている模様です。マラウイはアンバランスを解消するために体質改善をしなければならないのですが、医者の言うことを聞かない患者のようになっています。クワチャの切り下げが緊急援助の拠出条件となりそうです。

燃料不足、品不足・・・

 先日も書いたように燃料は先月一時的に改善され緩解状態になっていたのですが、またジワジワと悪化というか元の状態に戻りつつあるようです。昨日、ミニバスでバスターミナルからシティセンターに所用で行きましたが、往復とも150MKでした。バスターミナルからシティセンターまで行きは150MK、帰りは100MKということが多く、先月あたりは、結構バスターミナルからの往路でも100MKでした。シティセンターからショップライト前までの復路で150MKとられたのは初めてだと思います。乗客もざわついていました。空いているときに高いのは理解するのですが、往復とも超満員でミニバスに4人がけで車掌は中腰で立った状態でした。たぶん運転手を含め20人乗っていたと思います。今日は、朝出勤時にいつも通り、バスターミナルから職場までミニバスに乗車しようと思ったら、通常50MKの区間ですが、100MKを要求していました。後から来たもう1台が50MKだ、と言ってやってきたのですが、すでに満員だったので、諦めて職場まで歩くことにしました。行きの出勤時間帯(06:30-08:00ぐらい)に100MKを要求していたのは初めてです。おそらく、ここまで高値を要求するのは、闇マーケットで倍近い高い燃油を買っているためではないかと思います。

 昨年の暮れからの品不足も解消されていません。最近は、ショップライトもSPARも生鮮食料品の在庫がほとんどありません。ほとんど在庫切れになったことがない玉ねぎとかもSPARはすでに数週間以上在庫切れです。比較的入荷されているのは、リロングウェ近郊で収穫されていると思われる野菜ぐらいで、ピーマン、キャベツ、じゃがいもぐらいでしょうか?

 ちょっと負のスパイラルに入っているようで、燃料不足、コスト高で輸入もうまくされず品不足なのは事実ですが、仮にモノが入荷されても物価の高騰で一般のマラウイ人には手が出せなくなりつつあります。買わないのなら、入荷しないということになります・・・ SPARにたくさんあったパンも小麦粉の高騰でなくなってしまい、食パンなどがわずかにあるだけです。

 さらに今月に入り、世銀、IMFなどがクワチャの切り下げ要求を強めています。政府が経済対策を講じないと破綻しそうです。一方で、司法ストは1月ずっと継続しているようですし、一部の教員も給与アップを求めてストをしており、今後ゼネストに発展する可能性も否定出来ません。

リロングウェ、大型ショッピングセンターが来年3月に完成予定

 現在、マラウイ国内最大級の1万7500平方メートルの大型ショッピングセンターがクロスロードのところからムチンジ方面に向かって左手(西)に折れて少し進んだ右手に建設中です。総コストは4,500万ドル(約36億円)とのことです。テナントの募集を今年の6月から開始し、来年(2013年)の3月にオープンする予定とのことです。空調の利いたショッピングモール、フードコート、3つの映画館などが予定されているようです。

最初、SPARやGAMEストアなどが入っているリロングウェシティモールのことが書かれているのかな、と思ったのですが、リロングウェ郊外に建設中の大型ショッピングセンターのことでした。リロングウェシティモール、クロスロードショッピングコンプレックスとすでにありますが、どこも非常に閑散としていて商売的に大丈夫なの?という感じのところに、さらに新しい大型ショッピングモールです。どうなんでしょう?

マラウイ大統領、市民団体・ドナーを強く牽制、国連は憂慮

 マラウイのムタリカ大統領は、昨日の日曜日に地元のチョロの道路開通式典に出席し、その席上で、政府を倒そうとしているとして、外国ドナーと市民団体に対して「戦争」であるとし、「地獄に落ちろ」と言って強く非難をしたようです。これに対し国連事務総長は、マラウイの現状を憂慮し、南部アフリカ共同体の議長国であるアンゴラに対して事態を確認するように求めた模様です。海外メディアも取り上げています。

これは、実は昨年の7月の全国規模の反政府デモのときと似ている状況です。市民団体側が3/14にデモを計画しているという憶測が流れていたようですが、現時点で具体的なデモ計画は立案していないと表明しています。昨年の7月20日の20項目の請願書に対しての最終期限を3月28日に設定していることから、その後の抗議行動に対して強く牽制したものと見られます。与党の若手に対して、市民団体の抗議行動に対して対抗するように示唆しています。

Globeインターネット料金を実質50%値下げ

 今日、何気にマラウイのインターネットサービスプロバイダの一つであるGlobeのウェブサイトを見ていたら、値段は据え置きですがデータ転送量が倍になり、実質、50%値下げしていました。いつからとは書いていないのですが、ウェブの更新日時を調べてみると2/1なので、2/1からではないかと思います。

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 私、1月中旬に19,851.60MKの料金プランのバウチャーを購入しているんですよね。つまり、旧価格なので、6GBです。言ってくれれば、ちょっと待ったのになんだかなぁ・・・と思います。マラウイでは顧客満足度なんて言葉は辞書にないです。。。むしろ、常連客というかお得意さんほど損する仕組みです。新料金プランだと、1MBあたりのコストは以下のようになります。

  • 2.5GB(30日)- 2.6MK
  • 7.5GB(90日)- 1.6MK
  • 12GB(90日) - 1.6MK
  • 25GB(90日) - 1.5MK
  • 36GB(90日) ? 1.3MK

 AirtelMaxの12,000MK 10GBの1.2MK/MBには、わずかに及ばないものの、TNM Mtolo6000が 6000MKで3GBで1.95MK/MBなので、コストパフォーマンス的には、Airtelと同等レベルです。ただ、問題は、Globeは通信が安定していないことです。ブチブチ通信が切れるので、一番ストレスになります。まぁ、とにかくどのインターネットプロバイダもイマイチで困ったものです。以前は、それでもMTLが遅いながらも安定して通信出来ていたのですが、12月初旬ぐらいから調子が悪くなりました。Globeはずっーと不安定ですね。Airtelも褒めようと思ったら金曜日からダウンして連休中に全く使えず最悪です。TNMが最近調子が良いので、これをメインに使おうとプリペイドカードを買いに行ったのですが、日曜日なので売ってないし。ホントに困ったものです。まぁ、あとちょっとで本帰国すれば、日本では100MBの光回線で快適にインターネットが出来るようになるので、我慢します。

基本品目、半年間で45%値上がり

 マラウイ消費者協会は、今週の火曜日にメディアのインタビューに応え、調査の結果、この半年間でパン、石鹸、食用油などが平均で45%値上がりしたと述べています。この調査は、マラウイの主要都市である首都リロングウェと南部商業都市のブランタイヤで行われています。2011年9月時点と2月時点との比較では、

  • 食パンが110MKから220MKに。
  • 砂糖1キロが185MKから220MKに。
  • 肉1キロが880MKから900MKに。
  • 米が285MKから300MKに。

となっています。円に換算するには、0.5を乗じます。

 以前から特に実感していて、度々私も取り上げていますが、食パンの値段の高騰がすごいです。まぁ、そのはずで輸入コストがどんどん上がっています。昨年から振り返ると、昨年の2月に燃料が値上げ、その後、ドナーからの援助凍結を受けて歳入を確保するために、7月に基本食品に対しての課税、スーパーには総売上税の導入、8月にはドルに対して約10%のクワチャ切り下げ、11月に再度燃料の値上げ、再三に渡って、値上げをせざるを得ない要因が発生しています。スーパーにある商品は、軒並み1.5倍から2倍になっています。一方で、現地マラウイ人の給与水準は変わっていないので、特に都市部の人の生活は打撃を受けていることになります。マラウイの最低賃金は日額180MKで、月の最低賃金は約5400MK(約2700円)となります。

 今後の焦点は、昨年の12月にIMF代表団がマラウイを訪問、今月(3月)にも再びIMF代表団が来訪するようですが、外貨の公定レートと市場レートの差を解消するための、クワチャ切り下げとなります。大統領は強く反対していますが、すでに市場レートと公定レートとの差はどんどん開いており、倍近くになっています。公定レート約165MKに対して、市場レートは250-300MKぐらいになっています。このまま処置をしないと通貨の信頼性がなくなり破綻するので、早急な対応が必要が状況となっています。

燃料不足、再び悪化

 1月下旬だったと思いますが、燃料不足が酷く、ガソリンスタンドにも1週間ぐらい全く入らない状態が続いていたのですが、その後、状態は緩解した感じになり、ディーゼルは相変わらず不足しているもののガソリンは入手しやすい状況が続いていましたが、先週後半ぐらいから再び悪化し、ガソリンスタンドに長い車列が出来ています。これは、政府が燃料の輸入を50%カットするように指示したためと見られています。

燃料の需給状況ですが、体感的にはガソリンスタンドの状況、メディアの報道状況、ミニバスの運賃、スーパーなどの品揃え状況などから総合的で肌で感じるようにしています。ガソリンスタンドの状況は、上記に書いたとおり、2月に入ってからはあまり車列が見られなかったのですが、先週の金曜日あたりから悪化しています。メディアも2月はあまり燃料不足の報道はありませんでした。ミニバスの運賃ですが、1月上旬は、50MK(25円)のところを100MK要求されることが3-4割もあって困っていたのですが、その後、落ち着いて、2月は100MK要求されたのは1度だけでした。ディーゼルは相変わらず慢性的に不足しているはずですが、闇マーケットで安定して比較的安く入手出来ているのでは?と思ったりしています。スーパーは品揃えは相変わらず悪いです。土曜日に南ア系スーパーのSPARに買い物に行きましたが、生鮮野菜とかほとんど在庫切れでした。リロングウェ近郊で獲れるキャベツやピーマンがあるぐらいで、いつも商品が悪くても在庫があった玉ねぎとかも完全に品切れていました。パンやケーキも以前は結構たくさん陳列されていたのですが、小麦粉なども高騰で少なく寂しい感じです。食パンは現在SPARで220MK、ショップライトで、195MKとなっています。これは1年前の約2倍の価格になります。

写真は、2/9に撮影したディーゼル待ちの車列です。このときはガソリンは供給状況は良くてほとんど並ばず入手出来たようです。

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マラウイ当局、マドンナの学校建設に不快感

 2/23付の英国のガーディアン紙は、マドンナがマラウイ当局との協議無しに10校の学校を建設するということを先日発表したことに対して不快感を示したことを報じています。

 マドンナは、2010年12月にリロングウェ郊外の空港近くに予定していた女学校の建設を断念し、別のアプローチを行うことを示唆していましたが、今年1月末に米国拠点のNGOのBuildOnに資金提供する形でマラウイに新たに10校の学校建設を行うことを発表しています。マラウイ国内のことなので、マラウイ当局が関知せずに話しが進んでいることに問題があるように見えますが、もともとの女学校建設は、土地の買収などがうまく進まず、さらに設計段階で不透明な資金の浪費があり断念したと言われています。マラウイ当局が積極的に関与し支援していれば頓挫しなかった気がします。マラウイ当局が二枚舌ではないでしょうか?