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作成日:2013年04月18日(木)23:40
先日、NHK・Eテレのスーパープレゼンテーションという番組で、マラウイで学費が払えなくて中学校を中退し、自力で風力発電を作ったウィリアム・カマンバさんのプレゼンテーションが、若き発明家として紹介されました。
2009年7月に行ったTEDカンファレンスの中のプレゼンテーションです。TED(Technology Entertainment Design)は、年に1回、カンファレンスを主催しているグループとのことで、著名な方もプレゼンテーションをしており、ウェブで無料で視聴できます。有志の方が日本語に翻訳もしてくれているので、字幕もついています。カマンバさんのスピーチは、約6分です。興味のある方はぜひご覧になってください。
http://www.ted.com/talks/lang/ja/william_kamkwamba_how_i_harnessed_the_wind.html
また、彼の風力発電を作った話は本になっています。こちらも興味があればぜひお読みになってください。
一般的にアフリカの方は理数系が弱いと思われていますが、私は決してそんなことはないと思っています。私がマラウイで教えていたときの学生さんも、まともな教科書や学習環境がないのに非常に優秀でした。おそらく学習環境が整えば一気に伸びると思います。
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作成日:2013年04月18日(木)00:07
もう、事は落ち着いていると思うのですが時間差があるようで。
今日の朝、出かけようとしたら「特ダネ」のテロップに”このあと、マドンナ(54)、「特別待遇」めぐりマラウイ国王ともめる”がでてびっくり、もちろん国王はテロップの間違いで大統領が正解です。とりあえず、録画して帰宅してから見ましたが番組の中では、「慈善活動が”脅迫”?マドンナvsマラウイ大統領」となってました。09:25-09:31までの約5分間、すでにこのサイトでも取り上げ済みですが、マドンナが空港で国賓扱いの出迎えを要求、大統領との面会も求めたとし、マラウイ大統領が脅迫に近いというプレスリリースを出し、それにマドンナが抗議するプレスリリースを出したことをデープスペクターさんが紹介していました。興味深かったのは、両者のプレスリリースの文書のコピーを紹介していたことでしょうか?マラウイ政府はタイプされた公式文書、マドンナは手書きの文書でした。
事実関係は正直わかりませんが、マドンナが関わると「特ダネ」とかでも取り上げるというのはすごいことです。
あまり知られていないのですが、今回マドンナはマラウイでマドンナが建設した学校の校舎のほかに首都リロングウェ近郊のコンソールホームズという孤児院施設を訪れています。この施設は、2000年に孤児や虐待児を保護するために、元神父夫妻が設立したNGOが運営しているそうです。いろいろな国際機関やNGOがサポートしているようですが、2006年にマドンナが設立した慈善団体「レイジング・マラウイ」が2006年から運営をサポートしています。(このサポートもいろいろ問題があるようですが。)
実はこの施設、日本も政府開発援助ODAの実施機関である国際協力機構JICAを通じて青年海外協力隊が派遣されて運営を支援しているんですね。延べ人数は10名を超えるようです。協力隊の方なので、現地で生活して支援しているはずなのですが、”マドンナがサポートしている”孤児院施設という形でしか見えてきません。マドンナ側も日本も支援してるんですよ、と言わないですし、日本もあまりアピールしないし、どうなんでしょうか?一応、日本の国民の税金が使われて支援が行われている、ということだけ書いておきたいと思います。
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作成日:2013年04月15日(月)12:40
アフリカの天才少年といわれ、14歳のときに独学で1冊の本を頼りに廃品を利用しながら風力発電をつくったウィリアム・カムクワンバ氏のプレゼンテーションがNHK教育の「スーパープレゼンテーション」23:00-23:25で紹介されるようです。ぜひお時間のある方はご覧になってください。
TEDは米国の非営利団体で年に1回カンファレンスをおこなっており、数多くの著名人がプレゼンテーションを行なっているそうです。このNHKの番組では優れた著名人のプレゼンテーションを紹介しています。今回は、若手発明家のプレゼンテーションとしてマラウイのウィリアム・カムクワンバ氏とインドの若手エンジニアのプレゼンテーションを紹介するようです。
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作成日:2013年04月14日(日)11:45
世界各地のメディアの取り上げられない声を発信しているグローバルボイスが「マラウイ大統領バンダVS「自己中」な議員たち 」という記事を配信しています。原文は3/6付で日本語訳は4/3に公開されています。
今年の2/26に国会の中でジョイスバンダ大統領が2009年までにさかのぼって議員たちが要求している1000万クワチャ(約264万円)の未払いの燃料手当を支給しないと述べ、議会が混乱したことについてのコメントとなっています。。この記事では、経済回復を目指す中、国民には倹約を呼びかけているにもかかわらず議員は自己中心的であると述べています。
マラウイは、前ムタリカ大統領のときに独裁色を強めたことからドナーからの支援が凍結し経済は大きく失速しました。昨年の4月にムタリカ大統領が心臓発作で急死後に昇格したジョイスバンダ大統領は、経済再生に向けて国民に倹約を呼びかけ、国会議員にも給与や手当の削減を求めています。こうした中での権利主張ですから、自己中心的だと言われても仕方がありません。
こうした記事、もっと取り上げられてもいいと思います。
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作成日:2013年04月13日(土)22:54
マドンナは、4/1に2年ぶりにマラウイを訪れたようです。プライベートジェットでリロングウェ空港に到着後、常宿としているリロングウェ市内から少し離れたクンバリロッジに宿泊していたようです。今回の訪問に際しては、2006年と2009年にそれぞれマラウイから養子とした迎えたデビットくんとマーシーちゃんも同行しています。マドンナが設立した慈善団体の「レイジング・マラウイ」を通じて、国際NPO「buildOn」に資金協力して建設された中部カスングの学校を2校を訪問しています。そのほか、南部の商業都市のブランタイヤのクイーンエリザベス病院を訪問し、小児外科医の人材育成のサポートを受けている研修医と面会、そして、最後にリロングウェ近郊のナミテテにある孤児・虐待児の保護施設であるコンソールホームズを訪問したようです。
と、ここまでは良い感じの話なのですが、マラウイ政府は、マドンナがマラウイ訪問中に国賓としての特別待遇を求めたとして非難しています。具体的には、国賓として大統領との面会を求めレッドカーペットを敷いて礼砲で出迎えるべきと主張したとしています。一方、マドンナは、そうしたことは要求していないし、これまでマラウイに対して尽力してきたことが理解されず遺憾、と声明を発表しています。
マドンナは、2006年に孤児院を訪問し、デビットくん(当時2歳)を養子にしています。ただ孤児院にいたのですが、母親は亡くなったのですが父親はおり、この父親の同意を得て養子としました。マラウイでは、同国に2年以上の在住をした者でないと養子は出来ないとされており、裁判所が例外的に認めたもので、論争となっていました。その後、2009年にマーシーちゃんも養子にしていますがこのときも居住条件が同様に問題となり、一度は裁判所が却下したものの、マドンナ側が控訴し、裁判所がマドンナの孤児院などの支援活動を考慮し、例外的に認めていました。
マドンナは、2006年に慈善団体「レイジング・マラウイ」を設立し、孤児院などの支援活動をしてきました。今回の溝を作ったきっかけとなったのは、女学校建設。リロングウェ郊外の空港近くに女学校を建設し500人の女学生を受け入れる予定でした。2011年12月に完成を目指していたのですが、土地の所有権や資金運用で問題が発生し、2010年12月に建設は頓挫しました。これによりスタッフは解雇されたのですが、2011年3月にこのレイジング・マラウイのスタッフ8名が不当解雇と給与未払いでマドンナに対して訴訟を起こしています。この当時のレイジング・マラウイの責任者がジョイスバンダ大統領の妹であるアンジミレ・オポンヨ氏です。なんとなく見えてきたと思います。彼女は現在は教育省の首席秘書官となっています。
そして、もう一つは女学校建設の頓挫後です。マドンナは、2011年1月に女学校プロジェクトの代わりに、より多くの児童が関わる形を考えていることを示唆する声明を発表し、翌2012年1月に米国拠点の国際NGO「BuildOn」に資金30万ドル(約2400万円)を拠出し、マラウイに10校の学校を建設すると発表しました。このときもマラウイ当局は協議なしで発表したとして不快感を表明しています。このときは独裁色の強くなっていたムタリカ大統領のときでした。ムタリカ大統領は昨年(2012)の4月に心臓発作で急死しており、副大統領であったジョイスバンダ氏が大統領に昇格しました。
学校の方ですが、昨年(2012)の12/28に小学校を10校建設したことを発表しました。約5,000人の児童が受け入れ可能になったと述べています。しかし、今年の1月に入り、マラウイ教育大臣は、マドンナは10校建設したのではなく、校舎を10棟建設したのであり、すでにある小学校を含めているとし事実誤認があるとコメントしています。
ちょっと長くなりましたが、こんな背景があり、マドンナとマラウイ政府との間には深い溝があるようです。マドンナは昨年の4月にジョイスバンダ氏が大統領に就任した際に、歓迎する旨の声明を発表していますが、マラウイ政府側にはある意味届いていないようです。コミュニケーション不足が原因だと思いますが、少なくともマラウイ国内での活動ですのでマラウイ政府側との十分な協議が必要かなと思います。私も生活していたときに感じたのですが、マラウイは、世界最貧国の一つですが、プライドは非常に高いです。英国の植民地時代からの影響からか国の水準に比べて権利意識も非常に強いです。
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作成日:2013年03月31日(日)22:59
先日、「途上国海外生活~持っていくと良いモノ~」という本をアマゾンの電子書籍のKindle本としてリリースしました。マラウイでの2年間の生活と、その直前に生活していた東南アジアの小国ラオスでの2年間の生活の体験、教訓から持っていくと良いモノをまとめたものです。特にいまや必携となったパソコン、IT技術者ということもあり、マラウイとラオスでの実際のトラブル事例とトラブルを回避するための対策についても書いています。これから途上国で生活しようと思う人、どんな様子か興味のある人にぜひ読んでほしいです。
ちょっとマニアックな内容なので、全然読まれないかな、と思ったのですが非常に人気でたくさんの人が購入してくれました。ありがとうございます。
アマゾンのキンドル、非常に新しい可能性を秘めた電子書籍です。読む端末は、いまや必携となりつつあるアンドロイドのタブレットやアップルのiPad、そしてスマホでもKindleアプリをインストールすれば読むことができます。もちろん、Kindleタブレットでもよいわけです。そしてお馴染みのアマゾンのサイトで購入できるわけです。うーん、すごい。
そして、特筆すべきは、マラウイやラオス、あるいは途上国に興味が特になかった人にも、現地でのリアルな様子の一端を伝えることが出来ることです。スタートマラウイやスタートラオスなどで、マラウイやラオスのことをお伝えてしたきましが、どうしてもその国に興味や関心のある人しか訪れません。アマゾンで電子書籍化すると一般の人に読んでもらえます。今まで関心のなかった人が関心を持つきっかけをつくることもできるわけです。日本では「アフリカ=貧困」、「ラオス=秘境」といったイメージから脱却できずにいます。こうしたメディアを利用することにより、ごくごく個人的な体験を伝えることができ、ステレオタイプ化、型にはまったイメージから読者の人が脱却するきっかけになれば、と思っています。
「きんどるどうでしょう」さんのサイトのインタビューに応えていますので、興味のある方はどうぞ。
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作成日:2013年03月14日(木)23:46
先日、昨年4月に前ムタリカ大統領が死去した際、バンダ副大統領が大統領に昇格するのを阻止しようと、クーデターを企てたとして拘束された弟のピーター・ムタリカ前外務大臣と9名の現・前の閣僚らですが、リロングウェ高等裁判所で保釈が認められたようです。
罪状としては国家反逆罪になるんだと思います。
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作成日:2013年03月12日(火)08:27
昨日(3/11)、警察は昨年(2012)の4月に心臓発作で急死したムタリカ前大統領の弟で前外務大臣のピーター・ムタリカ氏とその支持者たちが南部の商業都市でデモ活動を行い、一部の支持者が投石するなど暴徒化し警察が催涙ガスを使って事態の沈静化を図り、前政権、現政権を含む少なくとも10名の閣僚と100人以上の支持者が拘束されたことを報じています。閣僚らの逮捕容疑は、このデモ自体ではなく昨年の急死の際に、ムタリカ前大統領の弟らが、前政権で副大統領だったバンダ大統領が大統領に昇格するのを阻止しようとしたクーデター未遂容疑だったようです。
ムタリカ前大統領は、昨年の4/5の木曜日の朝に心臓発作で急死しました。この時一度首都リロングウェのカムズ中央病院に運び込まれましたが、すでに死亡していたと見られています。ただ、この事実を死亡直後政府は伏せており、翌日の金曜日に海外メディアが先行して大統領の死亡を伝えてました。そして、大統領が死亡してから2日後の土曜日の午後、ジョイスバンダ氏が憲法の規定に従って大統領に昇格しました。つまり木曜日の朝の死亡後から翌日の金曜日まで2日間近くの空白があり、この間にムタリカ大統領の弟らがジョイスバンダ氏の大統領昇格の阻止を企てていたというのが、現政権の言い分です。大統領の弟は前政権下では大統領の後継として次期大統領の有力候補でした。また、来年大統領選があるので、このあたりも逮捕の背景にありそうです。
マラウイは、昨年の5月にクワチャの大幅な切り下げをバンダ大統領就任後に行い、その後、急激なインフレが起こっています。これにより各地で賃上げを求めるデモが起こっています。現在クワチャはドルに対して、1ドル384クワチャまで下がっています。昨年の5月の切り下げ時が1ドル250MKで、クワチャの下落が止まらない状態です。今年のはじめには1ドル340MKぐらいで推移していました。
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作成日:2013年03月11日(月)22:10
ラオスとマラウイでの4年間の途上国生活を通じての経験から、これは持ってきたら良いと思うモノをまとめて電子書籍化し、アマゾンからKindle本として出版しました。タブレット端末のキンドルほかやアンドロイドタブレットやアンドロイドスマホ、iPad、iPhoneなどでもKindleアプリを入れると読むことが出来るので興味がある方はぜひ読んでみてください。現在、期間限定で無料で配布しています。
IT技術者の立場から、途上国でパソコントラブルに遭わないためにどうしたら良いかについてのノウハウもできるだけわかりやすく書いたつもりです。サブタイトルに書きましたが、「途上国でパソコンが壊れる前に読む本」です。
ぜひ読まれましたら、感想をアマゾンのレビューにお寄せいただけれると嬉しいです。
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作成日:2013年02月23日(土)10:10
約2週間に渡って繰り広げられていた公務員の賃金アップと求めるストライキですが、公務員労働組合は、政府との交渉で61%の賃金アップで妥結したとの声明を木曜日に発表しています。ほぼ満額、政府側が要求を呑んだ形のようです。これにより公務員の最低賃金は、18,000MK(50ドル)から29,000MK(80ドル)となるようです。
3月から適用されるとのことですが、うーん、どうなんでしょう? 問題の根本解決は全くなされていないですよね。