- 詳細
-
カテゴリ: 最新
-
作成日:2013年01月17日(木)20:03
マラウイ消費者協会などが中心となって実施された現政府の経済政策に対しての全国規模の抗議デモですが、無事に平和的に終わったようです。マラウイ政府側はデモで大きな問題が発生しなかったことを歓迎しているようです。武装警察が配備され、一部の学校などでは休校などの措置がとられたようですが、平常どおりだったようです。北部のムズズでは現在は雨季ですので雨が降ったようで、デモ自体が肩透かしになったようです。デモ主催者は政府に請願書を提出し、21日間の猶予を与え政府への対応を求めています。
- 詳細
-
カテゴリ: 最新
-
作成日:2013年01月16日(水)22:38
昨年(2012)の4月に前ムタリカ大統領の急死を受けて、副大統領から大統領に就任したジョイスバンダ大統領が就任後、最も厳しい状況に直面しているようです。バンダ大統領は、昨年の5月にIMFの要求に応じる形で通貨のクワチャの50%の切り下げを実施しましたが、それにより30%近くのインフレが発生しています。ガソリンなどの燃料も大幅に価格が上昇しています。ガソリンの価格は世界的な原油価格の上昇とクワチャの切り下げで50%も価格が上昇しています。こうしたことから、マラウイ消費者協会などが中心となり、全国規模のデモを明日の17日に予定しているようです。デモは、首都リロングウェ、南部の商業都市のブランタイア、北部のムズズなどで予定されているようです。
(追記)政府はデモに参加する国民の人権を尊重するとしています。この点、武力を行使して徹底排除を行った前政権下の反政府デモと違うところです。
マラウイの経済政策は、IMFなどの支援を受けて行なっているもので、その構造改革は長期的に時間がかかるものです。物価上昇も想定内のものです。ただ、新大統領への期待が大きかっただけに、生活が厳しくなる現状に落胆しているようです。デモの主催者は、クワチャの変動相場でなく固定相場に戻したいようなのですが、どう考えても何も問題が解決するわけではないので、ちょっと首をかしげてしまいます。バンダ大統領も、来年(2014)に大統領選挙を控えていることもあり、ここは毅然とした対応で乗り切りたいところです。ただ、今日(1/16)と明日(1/17)の2日間、ケニアのキバキ大統領がマラウイを公式訪問しています。こうしたことがあり、表立って動きがとりにくいと思われます。デモが実施される場合には、安全に平和的に行われることを祈るばかりです。マラウイでは、前政権下で反政府デモが2011/07/20に行われ、20人が死亡しています。このことがマラウイの人の頭にあり、前政権下では反政府デモはその後も計画されましたが、安全が確保出来ないとして実施には至りませんでした。
- 詳細
-
カテゴリ: 最新
-
作成日:2013年01月10日(木)21:42
ケニアのツァボ国立公園で象11頭が密猟組織によって象牙採取目的で射殺されてたことが明らかになり、過去30年で最悪の事件であると報じられています。背後にあるのは、中国などアジア向けの密輸と見られています。密輸される象牙の半数以上が中国向けです。
一方、マラウイでも今週の月曜日(1/7)に、マラウイの首都リロングウェから中国にエチオピア経由で向かおうとしていた34歳の中国人が1キロの象牙を密輸しようとして逮捕されています。
そのほか、タイのスワンナプーム空港では、サイの角4本(10.6キロ)を密輸しようとしたベトナム人が逮捕されています。エチオピアからエチオピア航空でバンコク入りしようとしたようです。
象牙1キロ当たりは、末端価格で1000ドル(約8万8千円)ぐらいになるそうです。アフリカ全土に中国人は出稼ぎに来ていて、副業として象牙の密輸をしており、もっと問題視されても良いのではとおもいます。マラウイでも年に数回、中国人が象牙密輸で逮捕されています。
- 詳細
-
カテゴリ: ブログ
-
作成日:2013年01月07日(月)00:42
なかなか日本に帰ってくると、あれこれとやらなければいけないことというか、マラウイでの生活と違ってやれることが多いので、結果ウェブ更新の時間がなくなってしまった感じですが、2013年もよろしくお願いいたします。
昨年の同じ時期は、マラウイの首都リロングウェで生活していて、昨年(2012)の1/5には、リロングウェのオールドタウンで警察と違法な路上販売者が衝突、私も危なく巻き込まれそうになったんだな、と思うと日本での生活は、本当に平和です。
さて、日本からマラウイをウオッチしてみると、今年のマラウイは忍耐の年になりそうです。昨年をちょっと振り返ると、
■ 前ムタリカ大統領の急死、ジョイスバンダ大統領の誕生
私が3月に帰国した直後の出来事で本当にびっくりしたのですが、前ムタリカ大統領が4/5に心臓発作で死亡しています。ムタリカ大統領は独裁色を強め、ドナーもその前年から援助を凍結、経済が悪化、2011年7月20日には、マラウイでは異例の全国規模の反政府デモが起こり、全国で20名の死亡者が出たりしていました。こうした中、今後どうなるんだろう、と思っている中での急死でした。その後、憲法に従い、副大統領であった女性のジョイスバンダ氏が大統領に昇格しています。
バンダ大統領は、前ムタリカ大統領のときに、当時与党であった民主進歩党でしたが対立が激化して野党に転じ、人民党を結成しています。こうしたことから、海外のドナーや国民もバンダ大統領の誕生を歓迎しました。
■クワチャの大幅な切り下げと物価上昇
マラウイは、国際通貨基金(IMF)の支援を受けて、国際収支バランスを改善するための長期的な構造改革の融資制度である拡大信用供与(ECF)を利用して構造改革を行なっていますが、IMFは、この融資制度を利用するにあたり、マラウイにクワチャの切り下げを強く要求していました。前ムタリカ大統領は強く拒否し続けていたため、融資は凍結されてしまいました。
バンダ大統領は、このIMFのECFの再開に向けて、昨年5月にドルに対して50%という大幅なクワチャの切り下げを実施しました。それまで、1ドル166MKぐらいで推移していましたが、250MKとなりました。その後、公定レートは市場と連動して変動するようになり、現在は、1ドル340MKぐらいで推移しています。
これによって、困ったのは物価上昇で、まずガソリンの価格がクワチャ切り下げで大幅に上昇し、輸入品も当然価格が大幅上昇することになりました。政府発表のインフレ率は、昨年は28%となっています。これによって生活が厳しくなったため、マラウイでは、賃金アップを求めてのストライキなどが各地で発生したようです。
■タンザニアとの国境紛争
これは一昨年(2011)の10月に、マラウイ政府が、アフリカの探鉱を行なっている英国拠点のSurestream石油社に対してマラウイ政府がマラウイ北部での天然ガスと石油について探鉱権を与えたことを発端として、資源をめぐり、タンザニアとマラウイ湖の国境について紛争が再燃しています。8月、9月と両国で会合がもたれたようですが、マラウイ側はマラウイ湖全体がマラウイ領土であると主張(つまりマラウイ湖沿岸部がタンザニアとの国境)しているのに対して、タンザニア側は、マラウイ湖の真ん中が国境であると主張しています。やはり、どこの国でも資源が絡むとややこしくなります。
■燃料価格の上昇と燃料不足の再燃
ガソリンなどの燃料は、クワチャの切り下げと原油価格の世界的な上昇を受けて、5月、9月、10月と私の知る限り、3回変わっています。ガソリンはたぶん、現在は、1リットル570.2MK(約148円)だと思います。燃料価格が上昇すると、内陸国であるマラウイは輸送コストに反映されるので、輸入品はクワチャ切り下げと相乗で価格が上昇してしまいます。
燃料不足は、新大統領の誕生とともに一旦は周辺国の援助などにより需給は改善されたようですが、再び発生しています。政府は、以前から浮上している燃料の備蓄施設などを作るなどして、対策をとろうとしているようです。たぶん、現時点では備蓄設備がないようなので、燃料は1.5日分ぐらいしかもたないはずで、ちょっとでも供給が止まると燃料不足になります。
■ さて、今年は
ちょうど、先週の金曜日(1/4)にIMF専務理事であるラガルド氏がマラウイを初訪問し、バンダ氏のクワチャ切り上げなどの大胆な経済改革について評価する声明を発表しています。また、マラウイの経済の多角化を促したようです。
マラウイ経済は農業に依存しており、特にタバコとトウモロコシに頼っています。いずれも天候に大きく左右されやすく、輸出品であるタバコは市場価格と外国為替の影響も受けます。こうした構造から脱却することがマラウイの経済発展の鍵となっています。ムタリカ前大統領政権下の2011年にはドナーの援助も凍結され、経済は大きく失速しましたが、昨年、再びドナーの支援も再開され、再び経済が回転しはじめています。しかし浮上するまではもう少し時間がかかりそうで忍耐強く経済改革を進めることができるかが鍵です。国民も物価上昇で苦しいところですが、がんばりどころだといえると思います。
マラウイ消費者協会は、1/17に現在の経済的な苦境、クワチャの切り下げと変動レートなどに対して抗議するために全国規模のデモを計画しているようです。個人的には、これは賢明とはいえません。国全体の産業構造をどのように変えていくのか、そんなことをぜひ、議論してほしいと思います。忍耐の年だと思います。
- 詳細
-
カテゴリ: 最新
-
作成日:2012年12月30日(日)14:47
米歌手のマドンナさんが、慈善団体「レイジング・マラウイ」を通じて、マラウイに10校の小学校を建設したことを28日に発表しています。すでに6校が開校済みで、残りは来年(2013)の1月に開校するとのことです。合計で約5,000人の児童を受け入れるようになるとのことです。
マドンナさんは、以前に約1500万ドル(約12億円)を拠出して、女性のリーダーを育成するための女学校の建設を目指していましたが、学校の設計段階でスタッフによる多額の使途不明金が発覚、土地の立ち退き料などを払うなどして押さえていたはずの学校の予定地もどうやら買収できていなかったなど数々の問題が明らかになり、この学校建設は頓挫しました。その後、方針を変えて、自らは学校建設や運営は行わずに米国拠点のNGOの「buildOn」に資金支援する形で、より多くの児童を受け入れることができる学校建設を目指していました。
- 詳細
-
カテゴリ: 最新
-
作成日:2012年11月06日(火)21:17
4月に前大統領の死去に伴って大統領に昇格したバンダ大統領は、欧米諸国などから強く批判されていた同性愛禁止法を停止させ、国会で審議の上、撤廃する方向のようです。
アフリカでは、多くの国が同性愛は非合法であるとして取り締まっています。
- 詳細
-
カテゴリ: 最新
-
作成日:2012年10月05日(金)14:31
先月の9/6に、世界的な燃料価格の上昇に伴い、ガソリンは1リットル当たり486.60MKから539MKへアップしたばかりですが、再び価格調整のために、10/4付で539MKから570.20MKに値上げしたようです。ディーゼルは、434.30MK から 469.90MKへの値上げになっています。 クワチャがドルに対して、9/7時点では288.99MKだったのが、10/2には308.45MKに下落したのが原因であるとマラウイ燃料規制局は説明しています。
- 詳細
-
カテゴリ: ブログ
-
作成日:2012年09月12日(水)00:47
ニュースネタではなくてブログネタです。最近、ブログ更新頻度が落ちていたのは、オリンピック観戦をして、そのあと、世界的にすっかり主流になりつつあるスマホアプリを余暇の時間にずっと作っていたからでした。根強い人気のあるリバーシ(オセロ)ゲームです。アンドロイドのスマホアプリです。
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.startthailand.reversicollege
マラウイにいるときに比較的時間があったので作りたかったのですが、適当な開発環境がなくて日本に帰国したら作ろうと思っていて、先月コツコツ作ってました。
ここまで、自作ソフトの宣伝ですが、なぜ、ここでこんな話しをするかというと、GoogleのアンドロイドもアップルのiPadやiPhoneもホントに凄いと思うのは、自分で作ったソフトを簡単に世界中に配信出来る仕組みを用意しているところです。アプリを作って、そのアプリを日本語・英語対応させておけば、世界中の人が簡単にダウンロード出来ます。Googleなら Google Play、アップルなら Apple Storeで、著名なアプリと同じ土俵で配布できるわけです。Google Playの場合、自分のアプリがどこの国でダウンロードされたか統計で見ることが出来るので、今日はスペイン、昨日は米国でもダウンロードしてくれている、とか見れて興味深かったりします。
マラウイのような資源のない内陸国でもインターネット環境があれば、自分でソフトを作って配信できるわけです。もちろん、無料ソフトでなく有料のソフトもです。つまりビジネスチャンスがあるわけです。
でも、ここで落とし穴があります。途上国の場合、インターネットがあれば・・・という話しをよく聞くのですが、もう一つ、クレジットカードがどうしても必要になります。というのも Google Playや Apple Storeで配布する場合、Google Playなら、登録料として25ドル(1回だけ)、Apple Storeの場合は、年間8400円も費用がかかります。このとき支払いに必要なのがクレジットカードです。クレジットカードって意外と途上国の経済の成熟具合を知るバロメーターです。サブサハラ以南のアフリカの大国南アフリカとかは、日本人が見ると意外かも知れませんが、日本以上にクレジット社会で、なんでもカードと言う感じでした。
話しにちょっとまとまりがないのですが、日本に戻ってくると、相変わらず「アフリカの貧しい人たちに○○を届けよう。」といった話しばかり目につきます。モノをあげる話しばかりがニュース記事として目に入ります。そんなことしても全然持続的なものではなく一過性のものです。むしろ、援助漬けにして悪いくらいです。インターネットとかクレジットとか道路とかのインフラだけでなく、情報インフラ、金融インフラを整備すれば、途上国でも同様のビジネスチャンスが得られ、自走することができるのに・・・。特にアフリカの人の感性はアジア人とは全く違うので、彼ら自身で彼らの感性にフィットしたアプリとか作ったら、売れるアプリも夢でないのになぁと思います。人口の爆発的増加、携帯電話の爆発的な普及、そんなアフリカ大陸は、今後スマホアプリにとっても大きな成長市場です。
ところで、世界的にiPhoneとAndroidスマホが競争していますが、アフリカで今後普及するとすれば、Androidだと思います。iPhoneの場合、価格統制されていてアフリカの人にとっては高すぎます。一方、Androidアプリは、中国、韓国、台湾が作っていて、価格はどんどん下がると思います。途上国向けにはおそらく100ドル前後の製品が今後投入されていき、特に中国の携帯はアフリカでも大量に売られているので、そう遠くないうちにスマホに代わると思います。圧倒的なシェアを持っていたノキア、本当に厳しい状況です。
まぁ、そんなこと思いながら、また別アプリを作ろうと思っているところでした。なんか社会に役立つアプリも作ってみたいのですが・・・
- 詳細
-
カテゴリ: 最新
-
作成日:2012年09月09日(日)10:27
アフリカでFIFAワールドカップに次いで重要なゲームとなるサッカーのアフリカネーションズカップですが、今年のはじめにアフリカネーションズカップ2012がガボン・赤道ギニアの共同開催で行われ、2月12日にザンビアが強豪コートジボワールにPK戦の末、初王者になったのが記憶に新しいところですが、アフリカネーションズカップ2013の最終予選、ホームアンドアウエイ形式の最終予選の第1戦が土曜日(09/08)に行われ、マラウイがガーナに0-2で敗れています。次の試合は、来月になりますが、2点のビハインドの厳しい戦いになります。
そういえば、アフリカネーションズカップって隔年のはず、と思って確認したところ、次の南アフリカ大会から偶数年から奇数年開催に変更されるようです。このため、今年が特別な形となるようです。これは、4年に一度のワールドカップと大会が重なり、アフリカネーションズカップが半年前の開催になるため、その悪影響を回避するためのようです。
- 詳細
-
カテゴリ: 最新
-
作成日:2012年09月08日(土)22:01
マラウイとタンザニアの国境紛争は、植民地時代からあるようですが、最近、資源問題を巡って再燃し、両国間で協議を行なっていますが進展が見られていないようです。事の発端は、昨年の10月にアフリカの探鉱を行なっている英国拠点のSurestream石油社に対してマラウイ政府がマラウイ北部での天然ガスと石油について探鉱権を与えたことによるものです。マラウイは、タンザニアの国境部分については湖沿岸が国境であり、湖はマラウイ領であると主張しています。しかしながら、資源があることが有望視されており、資源が見つかるとこの資源を巡って、マラウイとタンザニアで領土問題が激しくなると見られます。8月に両国間で会合がもたれたようですが、平行線で、来週(09/10-14)に再び会合が持たれるようです。