ザンビアーマラウイ国際バスの事故で34人死亡

 ザンビアーマラウイ国際バスが、ザンビアの首都ルサカから東に250キロの地点で、水曜日の朝7時40分頃、トラックと衝突後、少なくとも34人が死者が出ているとのことです。

副大統領、デモ犠牲者遺族を慰問

 副大統領は、19人が犠牲となった7月20日の反政府デモを支持する立場を明確にし、ブランタイアでの暴動の犠牲となった3つの家族を慰問したようです。

 副大統領は昨年、与党の民主進歩党から追放され、人民党を結成しているようです。ただ、この新しい党はまだ公認されていないようです。与党から副大統領の責務を果たしていないと非難されています。

日本、良い統治への圧力

 民間ラジオ局ZODIAKは、JICAマラウイ所長とのインタビューを行ったようで、JICAマラウイ所長は、「JICAは基本的人権と自由を守ることが日本の海外援助の継続的な実施の必要条件である。」とし、「日本が支援を提供する国でこれらが欠如する場合、支援引き上げの十分な理由に成り得る。」と述べ、日本がマラウイに対して良い統治を行うように圧力をかけていると報じています。

 日本の外務省やJICAからの公式なマラウイに対するプレスリリース等は特にないようですので、JICA現地事務所のコメントですね。

AXAバスに火炎瓶

 昨日(26日)の夜9時半過ぎにリロングウェのシティセンターの南アスーパー「メトロ」前で長距離バスのAXAバスが乗客を下ろした後、何者かが火炎瓶をしかけて爆発させたとのことです。幸い、すぐに火は消し止められ、被害の拡大は食い止められています。AXAバスは、野党人民進歩運動党代表の所有の会社とのことで、反政府運動に対する報復の可能性も否定出来ません。

水面下できな臭い動きが活発化しているようで、ちょっと怖いです。

マラウイ暴動で100人以上が法廷に

 昨日の火曜日より、先週7/20, 21の暴動で全国で500人以上逮捕されましたが、約100人が告訴され、法廷での審議が開始されたようです。また、今回のデモでは、19人が死亡しました。この原因についての調査も開始された模様です。

今回の暴動では、デモを阻止しようとする警察が催涙ガスを用いてデモ隊と衝突したほか、一部が暴徒化し略奪や放火などを行なっています。警察はデモ隊を阻止するのに実弾を使ったと言われ、民主的デモの武力鎮圧には国内外から強く非難されています。

米国ミレニアム挑戦公社、マラウイ支援を保留に

 米国ミレニアム挑戦公社は、今年の4月7日にマラウイへの電力分野改善の支援を行う協定に署名し、5年間で3億5070万ドル(約300億円)を拠出することとしていました。しかし、先週7/20の平和的な抗議デモの武力鎮圧などを強く憂慮し、支援をしばらく見合わせるか、支援を中止するかの再検討を行うため、すべての支援を保留にするとしています。

日本のマラウイへの支援合計は12億ドル

 ネーション紙によると、日本は、1971年に青年海外協力隊派遣取極の協定をマラウイと締結してから40年になることから、来月、リロングウェ市内のクロスロードホテルで記念式典を開催するとのことです。それに先立ちJICAマラウイ事務所の所長が、プレスに対してマラウイでの活動の概要を説明したとのことです。

 それによると、1970年からの日本からマラウイへの支援は、12億ドル(1220億円)であることが明らかにされたとのことです。これに対して、マラウイ側の担当官は、日本は直接の財政支援はないが、青年海外協力隊プログラムを通じて技術支援に貢献した、と述べています。

 現在、シニア海外ボランティアを含めて、1553名以上が1971年以降派遣されており、平均80名のボランティアが常時派遣されているそうです。

 何度か書いていますが、日本が40年間支援してきたという努力の割に、町を歩いているとアジア人が蔑視されており、非常に疲れます。残念ながら、マラウイは技術プロジェクトが少なく、箱モノがないためか、看板などもなく日本の国旗を見かけることもほとんどありません。このため、マラウイ人も、こうした長きに渡っての地道な支援をしてる事実を一般の人が全く知らないようです。式典などは一過性のものですし、新聞などのメディアでの報道も一過性です。新聞は富裕層しか読めないですしね。看板など作って恒久的に支援している事実を一般の人にアピールすることが重要です。私の職場には未だ、2008年以前に台湾が支援していたことがステッカーなどでわかります。アフリカでは、積極的にアピールして中国との立場の違いを鮮明化することが大事だと思います。

米国、マラウイへの支援の見直しを表明

 米国国務省報道官は、7/25に今回の7/20, 21の暴動に関連して、マラウイへの今後の支援について、新聞記者からの質問に応え、米国は、7月20日の平和的デモのラジオ中継の禁止、武力によるデモ抗議者の鎮圧について非難、憂慮し、良い統治を行なっていくという政府の約束に疑問を呈するとしています。そして、先日の米国ミレニアム挑戦公社からのコメントと同じですが、今回の件を考慮に入れ、今後の政府の行動をしっかりと監視し、米国ミレニアム挑戦公社を通じて行なっている支援(電力分野の改善に対する約300億円の支援のこと)を見直すとしています。

米国ミレニアム挑戦公社が暴動を憂慮する声明を発表

 米国ミレニアム挑戦公社は、7月22日に声明を発表し、7月20日の平和的デモ行進を抑圧させた政府当局の動きに対して懸念を表明し、マラウイ政府が民主主義の原則にしたがって、平和的な手段で意見の相違を解決していくことを求めています。

 そして、最後にマラウイ政府の今回の抗議デモや暴動への対応を監視し、支援の見直しをしていくとしています。

 米国ミレニアム挑戦公社は、マラウイの電力部門の改善のために、今年の1月に3億5070万ドル(約300億円)を拠出することを決めて、この4月に協定に署名をしています。