燃料不足が継続中

 だんだん見慣れてきてしまったのですが やっぱりまずい状況です。ガソリン待ちの車の列です。シティセンターのガソリンスタンドのところです。ガソリンスタンドを入れて写真を撮りたかったけど車の列が長すぎて入りませんでした。ただ、市内のミニバスなどは一応、平常通り運行しています。長距離バスは燃料がないので苦労しているようです。

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英国、マラウイが対話へ

 現地英字新聞「ネーション」によると、4月にマラウイ政府が、英国高等弁務官(大使に相当する人)が「大統領はますます独裁的で、批判に対して不寛容である。」とコメントしたことに端を発してこの高等弁務官を国外追放とした問題で、その後、英国は、英国にいるマラウイ高等弁務官を追放し、マラウイのトップドナーにも関わらず新規の支援を凍結するという深刻な問題に発展しています。この問題に対して、マラウイ側から英国に対して外交チャネルを通じてオフィシャルにコンタクトがあり、英国外務大臣と話を始めたとのことです。

 新年度予算(7月から翌6月)は、英国の支援凍結などを受けて、ドナーの財政支援比率が3割から2割に落ちており、さらに、マラウイの主要外貨獲得源のタバコの市場価格も大幅に下落しており、この5年間順調に成長を続けてきたマラウイ経済もここに来て破綻かと言われ始めています。というのも、6月に燃料の信用取引が有効期限切れで燃料不足が再燃して以来、1ヶ月以上経過しますが、状況は改善しておらず、あちこちのガソリンスタンドで長蛇の列が出来ています。燃料問題の根っこは、外貨不足なので、ドナーの援助凍結は、この問題をさらに悪化させることになります。最近、副大統領のジョイス・バンダ女史とムタリカ大統領の溝が大きくなりつつありますが、副大統領が主張するように英国に素直に謝罪することが、最善の策であるように思います。

東日本大震災、ブランタイアのロータリークラブが義援金75万クワチャ

 南部の商業都市ブランタイアで、ブランタイアのロータリークラブがロータリークラブの新代表の就任ディナーの席上で、日本大使館の代表に先月30日に75万クワチャ(約43万円)の義援金を小切手にて手渡したことを述べています。

ブランタイアのロータリークラブの皆さま、ありがとうございます。

マラウイ大学再開へ

学問の自由を求めて、2月から授業ボイコット、4月には大学理事会がゾンバにあるチェンセラー校、ブランタイヤのポリテクニック校を強制閉鎖しました。先月、大統領が声明を発表し、7月4日に再開するように指示しています。大学教職員組合と大学理事会との間には、まだシコリがあるようですが、予定では、今日から再開される見込みで、学生もキャンパスに戻り始めているようです。

実際に再開されたかは、明日の新聞等でわかると思います。

マドンナ、マラウイに孤児院設立を計画

マドンナは、7月1日に放送された衛星テレビの番組で、マラウイに短期的な目標として、1000人以上の孤児院を建てることを計画していると述べたとのことです。

マドンナは、3月に女学校の設立を断念しています。その時は、巨額を投じたのですが、学校用地も最終的に確保出来ず、設計代が浪費され、家や車などの使途不明金がスタッフにありました。このため、マラウイへの援助にはしばらく様子をみるのかと思ったのですが、そうでもなさそうです。

NGOがマラウイ大統領を一斉に非難

先週の金曜日にムタリカ大統領は演説し、現在の燃料不足は民間企業に責任を帰し、外為問題についてはIMFに責任を帰すとともに、現在の緊縮財政予算(ゼロ赤字予算)を強く支持し、政府側には何ら責任がないかのような発言にマラウイの非政府組織が一斉に非難のコメントを出しているようです。

マラウイ大統領、燃料不足問題で通貨切り下げを拒否

 ムタリカ大統領は、燃料不足についてコメントし、現在の燃料不足は、自動車台数の増加が原因だ、と述べています。現在、マラウイは、30万台以上の車両を保有し、毎月約3,000台ずつ増えているとのことです。また、毎月燃料の購入に約3,000万ドル(約25億円)がかかっていると述べています。

 国際通貨基金(IMF)は、燃料不足問題は外貨不足に起因するため、マラウイクワチャをマラウイ準備銀行管理下の固定レートではなく、民間金融機関による市場レートに移行させ、通貨の切り下げをするように助言していますが、ムタリカ大統領は、商品価値が下がることを意味し、貧しい人がより貧しくなるとし、こうした国際圧力に屈しないとコメントしています。

 通貨の切り下げを実施すると、輸出に有利になりますが、輸入超過のマラウイでは、国内の物価の高騰が避けられなくなり、国民の不満が一気に高まるので、政府としても通貨の切り下げはなんとしても避けたいところなんだと思います。昨日のNation紙によると、3,000万リットルの毎月の燃料需要に対して、2,000万リットルしか購入出来ていないとのことでした。結局、電力需要と同じで、供給電力量が増えないように、外貨も増えるわけではないので、恒常的に燃料不足が発生することで、需要と供給のバランスを保つことになりそうです。

 現在のマラウイでは、国内移動もガソリン不足が続いている中、非常にリスクが高く、気軽に旅行がしづらい状況です。

週末に燃料不足が再燃する見込み

 現地英字新聞「The Nation」紙は、週末に燃料不足が再燃するだろうという見込みを実際の輸送状況を鑑みて述べています。Nation紙によると、50台の燃料輸送トラックがモザンビークとの国境沿いの町のムワンザに、33台の燃料輸送トラックがタンザニアとの国境沿いのカロンガに昨日(木)の段階で到着しているとのことです。一部の燃料輸送トラックは昨日のうちにガソリンスタンドへの給油が終わっているとのことです。ムワンザに到着している燃料輸送トラックの内訳は、22台がガソリン、24台がディーゼルで、南部、中部地域に給油され、カロンガ国境の燃料輸送トラックは北部地域に給油するとのことです。

天然資源・エネルギー省は、燃料不足問題については6/14付の声明では収束しつつあるとしていましたが、今週の木曜日の議会の答弁では、要因が単純でなくいつ終了するかわからないと述べています。もし週末に燃料不足が再燃すると、政府はその説明の対応に追われそうです。マラウイのNGO団体も燃料不足に対して大規模な抗議デモを計画しているとのことで予断を許しません。

議会で、100万クワチャの議員手当について審議

 ゼロ赤字予算、緊縮財政とすると言っている最中に、国会議員は、議員手当の大幅アップとなる国会議員手当一括法案について審議に入ったとのことです。もし審議が通過すると月々の報酬が、39万クワチャ(約21万円)から100万クワチャ(約55万円)と大幅にアップとなり、納税者である国民に毎年23億クワチャ(約12.7億円)の負担を強いることになることが懸念されています。

 要求している議員手当の内訳が新聞に書いてあるのですが、なんかすごいですね。

  • 45万クワチャ(2960ドル)の月額基本手当
  • 14.5万クワチャ(954ドル)のガソリン代(月当り500リットルに相当)
  • 10万クワチャ(658ドル)の住宅手当
  • 1万クワチャ(65ドル)の接待費
  • 6万クワチャ(395ドル)の選挙区手当
  • 3万クワチャ(夜間ごと)の特別手当
  • 10万クワチャの公共料金代(水道、電気、電話)
  • 期毎に50万クワチャ(3289ドル)の家具代

現在の議員手当は次の通りとのことです。

  • 12.65万クワチャ(832ドル)の月額基本手当
  • 3万クワチャ(197ドル)の選挙区手当
  • 200万クワチャ(13158ドル)の一般前払金
  • 2万クワチャ(132ドル)の夜間毎の特別手当
  • 500万クワチャ(32894ドル)の自動車手当

となっています。

特にコメントしませんが、国のことより自分のことしか考えていない気がするのだけど・・・

中国、マラウイの緊縮財政予算を支持

 中国大使は水曜日に声明を発表し、6/3にマラウイ財務省から発表された2011/12の新年度予算について実行可能であるとし、ゼロ赤字予算とする緊縮財政予算に理解を示し、支持する立場を表明しています。

 中国は、援助している西側諸国の足並みの乱れの隙間をうかがっているようです。姉妹サイトの スタートラオス の方でも書いたところですが、ラオスでは、メコン川のダム建設をめぐりラオスとベトナムの友好関係に微妙に影響が出ており、ここに中国が入ろうとしており、構図的に非常によく似ています。

 そういえば、今日、シティセンター方面に用事がありミニバスを利用しましたが、ミニバスには1名、そして2名と別々に中国人が乗車してきました。以前は東洋系でミニバスに乗り合わせるのは多くは日本人で青年海外協力隊の方だったのですが、今ではスーパーでもミニバスでも中国人を見かけるのが普通になってきています。