日本の外務省、アユタヤなどの危険情報を引き下げ

 ようやくという感じですが、日本の外務省はタイでの歴史的な洪水に際して、被災していたアユタヤなどの中部などに対して発していた「渡航の是非を検討してください。」を12/26付で解除しています。また、バンコクの浸水が長引いていた一部地域についても「渡航の是非を検討してください。」となっていましたが、バンコク中心部などと同じ「十分に注意してください。」に引き下げられています。

タイ観光庁総裁、アユタヤをアピール

 タイ政府観光庁総裁は、2日、バンコクで共同通信のインタビューに応じて、タイ中部の世界遺産アユタヤが洪水被害から回復しつつあり、年末年始には観光が可能であることをアピールしています。

現在、アユタヤへの日本の旅行会社の振興が進まない理由は、日本の外務省が12/02時点でも、危険情報を引き下げたといっても、相変わらず、「渡航の是非を検討して下さい。」としているためです。現状は、不便が生じることがあっても生命に危険が及ぶレベルでもないにも関わらず、危険レベルを下げない日本の外務省の対応は明らかに変です。タイ側は日本側に公式にクレームしているんでしょうか?

バンコク、アユタヤの危険情報を一つ引き下げ

 バンコクの洪水は、この1週間、東西を走るバンスー運河のところで南下がとまり、バンコク中心部の洪水は免れています。バンコク中心部の洪水は山を越えたと見られています。こうしたことから日本の外務省は危険情報を「渡航の延期勧告」から「渡航の是非を検討」に11/16付で一つ引き下げています。(追記)なお、洪水被害を免れたバンコクの中心部エリアについては「十分注意して下さい。」の通常の危険レベルに下がっています。

バンコクなどに対しては、10/24付で「渡航の是非を検討」に引き上げ、さらに洪水の悪化をうけて10/27付で「渡航の延期勧告」にさらに引き上げられていました。ですので、まだ、「十分注意」より危険レベルが一つ上の状態となっています。アユタヤなどでは水が引き、復興が始まったことをメディアが伝えています。

外務省、バンコク、周辺県に対しての危険レベルをさらに引き上げ

 タイの首都バンコクでは、27日も洪水による浸水地区が広がり、明日28日からの大潮でさらに状況が悪化されることが予想されています。タイ人もバンコク周辺からの避難が始まっていますが、日本の外務省も、バンコクやアユタヤなどに対して10/27付で危険レベルをさらに引き上げ、「渡航の延期をお勧めします。」を発出しています。

バンコク都心部も浸水の恐れ

 10/24付に日本の外務省はバンコクでの洪水被害の拡大を受けて「渡航の是非を検討して下さい」に危険情報レベルを引き上げましたが、昨日(10/25夜)、タイのインラック首相が会見を行い、バンコク全域が浸水の恐れがあるとし、警戒を呼びかけています。こうした状況のため、タイ国政府観光庁も10/22まではバンコク市内や近郊の観光について通常通りの催行を伝えていましたが、10/25にはドンムアン空港も浸水を伝え、10/26付ではバンコクへの渡航延期を検討するよう求めています。

10/27-10/31までバンコクおよび洪水を受けている周辺県は休日とされ、洪水に対する警戒を呼びかけています。今月末の大潮が山場と見られています。

バンコク、「渡航の是非を検討して下さい」に引き上げ

 日本の外務省は、バンコクの洪水被害の拡大を受けて、今後もさらに浸水・冠水が予想されることから、危険情報のレベルを「渡航の是非を検討して下さい」に10/24付で引き上げています。これは、”不要不急の目的で滞在されている方は、事情が許せば、早めに国外への出国を含め安全な場所の確保を検討してください。”ということで、特に旅行者などはバンコクに滞在せず、国外への出国するように求めています。

タイの洪水の情報源

 タイの洪水、日本でも連日トップニュースで、なかなか被害が収まらず、今後、洪水の水がチャオプラヤー川下流域の方に向かっていき、今月末の大潮の時期とも重なることからバンコク市内への被害拡大が懸念されています。今後も状況を注視する必要があるのですが、参考までに私がよく見ている情報を書いておきます。

 HISタイ支店のブログは、バンコク市内の様子についてたくさん写真をアップしてくれているので参考になります。メディアの報道だと洪水のシーンのみ映し出されるので、バンコク全土が浸水しているような錯覚に陥りがちです。

 このほか、在タイ日本大使館が、ツイッターを開始していますので、合わせてフォローすると良いと思います。 

在タイ日本大使館、タイ北部、中部およびバンコクにおける洪水の注意喚起

 歴史的な洪水により、アユタヤの日系企業などが入る工業団地なども浸水が始まり、日本でもトップニュースとなっていますが、在タイ日本大使館は、バンコク市内はチャオプラヤー川及び運河の水位が上昇し、13日?18日にかけて高潮と降雨により、洪水被害の悪化が懸念されることから注意喚起を発しています。ウェブサイトにある洪水リスクの高いエリアの概略図を見ると、市内中心部にもあちこちにあります。十分にご注意下さい。

タイ、日本に5.4億円の支援

日本で被災された皆様には謹んでお見舞い申し上げます。

 昨日(3/14)は、タイ政府は、今までに日本がタイへの支援してくれた友情の応えるときと、異例の2億バーツ(約5.4億円)の支援金を拠出することを決めています。このほか、タイ政府からは米1万トン、もち米5000トン、衣類、毛布などの支援をいただいています。

タイ政府、タイ国民の皆様、本当にありがとうございます。